第十話 五月その十四
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「それに私達じゃ絶対に流鏑馬無理だから」
「流鏑馬は本当に難しいからね」
このことは先程景子が琴乃に話した通りである。
「乗馬も弓道もただでさえ難しいからね」
「そうよね。馬に乗るのって」
琴乃は乗馬のことについて言った。
「バイクとかでも怖いのに」
「バイクね」
「私あれ多分無理だから」
「五十CCでも?」
「自転車は乗れるけれどね」
琴乃の運動神経では自転車は楽だ。その運転はかなり速かったりする。
「それでもバイクはね」
「駄目?」
「事故多いしその事故も酷いっていうし」
生身で外に出る、それでは事故の有様も酷くなるのも当然だ。
「だからね」
「そういうことが怖いからなのね」
「うん、絶対に止めておくわ」
こう景子に話すのだった。
「バイクはね」
「それじゃあ琴乃ちゃんは車ね」
「車の免許は取りたいと思うわ」
琴乃は車については笑顔で言えた。
「車、そうお金は無理だけれどフェラーリとかいいわよね」
「イタリアね」
「あれいいわよね、フェラーリ」
「そうね。ただイタリアの車は故障が多いから」
信頼性は低いというのだ。実際に信頼性という点ではイタリア車はドイツ車に劣るしドイツ車も日本車には負ける。
「スポーツカーも乗るなら日本じゃないかしら」
「じゃあシューティングスター?」
八条自動車のスポーツカーである。
「それとか?」
「あれスピードフェラーリより出るわよ」
「そうね。デザインだっていいし」
「流線型でね」
「じゃああれかしら」
「お金だってフェラーリより安いし」
それも遥かに、である。日本車は信頼性だけでなく燃費や値段でも素晴らしいのだ。
「いいと思うわ」
「そうね。乗るならやっぱり」
「日本車がいいわよね」
景子は微笑んで琴乃に話した。
「日本人だからってことじゃないけれど」
「日本車ね」
「私はスポーツカーじゃなくてワゴン車が好きだけれど」
景子は自分の好みも話した。
「それも日本車ね」
「ワゴン車なのね」
「あれは凄い便利なのよ」
景子は右手の人差し指を立たせて琴乃に話す。
「人もものも一杯乗せられて運べるからね」
「だからなのね」
「神社とかお寺とか。天理教やキリスト教の教会でもそうだけれど」
とにかく宗教関連ならというのだ。
「普通車よりもずっと収容できるから」
「便利なのね」
「正直神社とかお寺って車がないと動けないのよ」
無論教会もである。
「だからワゴン車の方がいいのよ」
「それで景子ちゃんもワゴン車好きなのね」
「そう。私の好みで言えば水陸両用だとさらによかったけれど」
「何でそこで水陸両用なの?」
「オフロードも行き来できるから」
つまり街中だけでなくというのだ。
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