第九話 春の鍋その十四
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美優はそのちゃんぽんについてさらに話すのだった。
「今度も作ろうって思ってるけれどさ」
「期待していい?」
「ああ、いいよ」
美優はにこりとして琴乃に話す。そうした話をして五人の食事の時を過ごし。
今度は風呂に入る。五人はやや広い風呂場の中でお互いの身体を見るが琴乃は彩夏の白い身体を見てこう言った。
「彩夏ちゃんって胸大きいよね」
「そう?」
「うん、結構ね」
実際にそうだった。彩夏の胸は結構な大きさだ。
琴乃はその胸をまじまじと見ながら言うのである。
「ボールみたいよ」
「それ言い過ぎよ」
「多分弾力も」
湯舟の中で向かい合いながら彩夏の胸を右手の人差し指で突くと少し包み込まれてから弾き返された。琴乃はそれを見てまた言う。
「凄いじゃない」
「勝手に人の胸触らないでよ」
「女の子同士だからいいじゃない」
「それでもセクハラよ」
一応こう言うが彩夏の顔は微笑んでいる。
「仕方ないわね」
「とにかく。柔らかいし」
琴乃は実際に触ってみた感想を言っていく。
「弾力だって」
「あるっていうのね」
「そうよ。私の胸なんて」
琴乃は湯舟の中のその胸を見て言う。
「これ位よ」
「八十はあるんじゃないの?八十二?」
「彩夏ちゃんは八十八でしょ」
同じ八十代とはいっても数センチでかなりの差があった。
「背の高さは同じ位でもそれだと」
「全然違うていうのね」
「胸走ったら揺れるし」
これは部活で見て知っている。見てしまったのだ。
「ぶるんぶるんって」
「そこで音も入れるの」
「胸が揺れるっていうのはね」
それはどうかと。琴乃は力説さえする。
「もう武器よ」
「武器なの」
「そう、武器だから」
こう強い口調で彩夏に言うのである。
「それだけでね」
「それって言い過ぎなんじゃ」
「いつも見られない?」
琴乃は彩夏の否定の言葉を否定した。
言葉には疑問符がある、しかしそれは否定の言葉だった。
「男の子達に」
「そうかしら」
「男の子は絶対に見るのよ」
確信しての言葉だった。
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