『赤龍帝の籠手』と『大地を引き裂く狼爪』
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「部長、持ってきました」
小猫ちゃんはレイナーレをここまで引っ張って来たらしい。
“持ってきた”って…………
「朱乃、起こしてちょうだい」
「はい」
朱乃さんは、手を上にかざすと魔力で出来た水がレイナーレの顔にかかり、咽ながら目を覚ました。
「…………グレモリー家の娘か」
「グレモリー家次期当主のリアス・グレモリーよ。短い時間だけど、お見知り置きよ」
「…………眠い。帰っていいか? 明日の襲撃に備えたいんだが………」
「………真紅狼、何時も貴方何時に寝ているのよ?」
「23時には就寝してるよ。毎朝早くてな、久しぶりだよ、こんな時間まで起きてるのは」
「もう少し待ってちょうだい。すぐ終わるから。さて、堕天使レイナーレ。お仲間を待っていても来ないわよ? 私が消し飛ばしたから」
「嘘よ!」
すると、部長は手のひらから黒い羽根を数枚降らせる。
その羽根を見たレイナーレは表情を曇らせる。
「貴方が負けた要因は、この子の神器を間違えた事。―――――ブーステッド・ギアは貴方もご存じでしょう?」
その単語を聞いた瞬間、レイナーレは驚愕した後、こちらを見てくる。
「………ねぇ、真紅狼。貴方の神器ってイメージ元はなに?」
「………狼だが?」
「………狼の神器なんてあったかしら?」
そう言えば、真紅狼の神器の名前にも“狼”の名が入っていたな。
「まぁ、そのことは置いといて、消えてもらいましょうか」
部長は立ち上がる。
その瞬間を狙って、月明かりが入って来る壊れた壁の上にフリードが出現した。
「俺、参上!」
「わ、私を助けなさい!! 助ければ、褒美を…………!!」
必死にフリードに助けを求めるが、フリードはその願いをけっ飛ばし、こちらを見てきた。
「イッセーくん、キミは絶対に殺すから、よろしく♪ それと、真ちゃん。キミにフォーリンラブ、今度会ったら容赦なくぶち殺すから」
「上等だ。解体しつくしてやるよ、ド三流」
「それじゃ、皆、歯ぁ磨けよ。バーイ!」
軽口を叩きあってからフリードは再び消えた。
部下にも見捨てられたレイナーレの足掻きは惨めなもので、あまつさえ俺に“天野夕麻”の声で助けを乞うてきたのだ。
「……………グッバイ、俺の初恋。部長、頼みます」
「私の可愛い下僕に這い寄るな、消し飛べ」
消し飛んだ後、その空中に舞ったのは黒い羽根だった。
〜イッセーside out〜
その後、アーシアも蘇って………『これで終わりかな』と思ったのは間違いだった。
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