神器、発現
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。頭イカレてんのか?」
「真ちゃん、よく追い付いたわね」
「うるせぇ…………勝手に行きやがって、どんだけ急いだと思ってやがる!?」
真紅狼は、屋根の上に立っていた。
イカレ神父も声の主の方を振り向くと、アホみたいに喜びながら、ある言葉を発した。
その言葉に俺たち全員が驚いた。
「わーお! こりゃ、昨日の人間じゃないですか!! お仲間は今日はいないみたいですねぇ? キミも昨日の夜(・)の続きで悪魔狩(・・・)りですかぁ?」
ど、どういうことだ?
“昨日の続き”?
確か、昨日は………俺達ははぐれ悪魔を………
まさか………!?
しかも、イカレ神父が“悪魔狩り”ってことは…………
「・・・・・・・・・・・・・・・・ちっ」
真紅狼の表情は非常に不機嫌な顔をしていた。
「真ちゃん、どういうことなの?」
「あらら、この悪魔軍団とお知り合いの上に黙っていたんですかぁ………しかも、このお姉さんとはかなり深い関係ということは…………ボクちゃんがこのお姉さんを殺したら、キミは復讐者に………「あ”?!」………っ!!」
真紅狼の気迫が一瞬で密度を増した。
「今テメェ、なんて言った? ぁあ?」
真紅狼は屋根の上から降りてきて、俺達と神父の間に降り立った。
「すんご〜い殺気! まるで人間が出せるとは思えないほどのモノだ。キミは俺の抹殺リストに追加だね」
「はぁ? テメェの抹殺リストに俺が載るんじゃねぇ、俺の抹殺リストにテメェが載るんだよ、ド三流野郎!」
すでに真紅狼とイカレ神父の一触即発状態だった。
その時、木場も俺の方に居た為か反応が遅れて、イカレ神父の行動に対応が出来なかった。
「そんな口を叩いたって、所詮人間なんだよォォォォ!!」
先程、俺に向けて撃った悪魔祓い特製の武器………音の出ない銃弾が朱乃さんに迫った。
マズイと思った時には、声が出なかったが真紅狼があり得ない速度で反応していた。
「朱乃!!」
真紅狼はイカレ神父に対しながら背中を見せ、朱乃さんの盾になった。
その姿を見たイカレ神父がさらに銃を乱射する。
その時の行動が一分一秒に感じられた、そして着弾するのではないかと思われた時、真紅狼の背中を覆う様に紅い背毛のコートが発現した。
〜イッセーside out〜
〜真紅狼side〜
クソ神父が銃を朱乃に向けた瞬間、俺はすぐさま朱乃に走った。
手元に“真紅の執行者”があれば対応できたかもしれないが、そんな暇は無かった。
無意識のうちに朱乃の為に盾になろうと思ったのだ。
「朱乃!!」
「………真ちゃん!?」
朱乃を胸元に抱き寄せて、弾が掠らない様に絶対に護ってみせる!
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