第八話 それぞれの家でその三
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「だからラーメンも」
「あっさりか」
「そうなるの。他のお料理もね」
「あっさりとした中華もあるけれどな」
だがそれでもだと言う美優だった。
「やっぱり中華っていったら」
「味は濃いわよね」
「けれど調味料はあまり、なんだよな」
「香辛料は普通よ」
「成程な。じゃあこれからはさ」
「心もち調味料を増やして」
里香は自分から言った。
「そうすればいいのね」
「ああ、そうしたら昨日の肉じゃがみたいにさ」
適度な味付けになるというのだ。
「そういうものだからさ」
「わかったわ。じゃあ中華もそうしていくわね」
「そうそう。それでさ」
「それで?」
「いや、里香ちゃんのストレッチって何か」
身体を思いきり曲げていた。座った姿勢で前屈をしているがそれはというと。
「柔らかいよな」
「そうかしら」
「ああ、琴乃ちゃんも柔らかいけれどさ」
見れば琴乃もかなり曲がっている。足の先を完全に掴んでいる。里香もそれができている。
「里香ちゃんもな」
「これ昔からだけれど」
「あたし結構身体固いんだよ」
「えっ、そうなの」
「そうなんだよ」
見ればやっと手のつま先と足のつま先がついていた。しかもそれで結構苦しそうな顔をしていた。それを見ればだった。
「ううん、そうね」
「だろ?固いだろ」
「そう思うわ」
ここではそのまま言う里香だった。下手に気遣っては美優の方がかえって気分を悪くすると考えてそうした。
「ちょっとだけれど」
「これくっつかない人もいるんだよな」
「ええ、やっぱり」
「だろ?それ考えたらな」
美優は自分で言う。
「あたし身体固いんだよな」
「いえ、ちょっと待って」
その必死の顔で前屈を続ける美優を見て里香はふと気付いた。彼女のその身体全体を見て気付いたのである。
「美優ちゃんの脚長くない?」
「脚!?」
「そう、脚」
美優の緑のジャージに包まれた脚を見てのことだった。
「脚、普通の人に比べて長くない?」
「そうかな」
「うん、私と美優ちゃんじゃ九センチ位背が違うけれど」
里香は自分の背からも話す。
「それもあるけれど」
「あたし脚長いか」
「皆どう思うかしら」
里香は首を捻りだした美優を前にして琴乃達にも問うた。
「美優ちゃん脚長いわよね」
「あっ、そういえばそうよね」
「確かに美優ちゃん背が高いけれど」
「その分もどけて考えても」
それでもだとだ。三人もそれぞれ美優のその脚を見て言う。
「長いわよね、脚」
「多分私達と同じ背にしても」
「長いと思うわ」
こう三人も言う。
「スタイルいいからね、美優ちゃんって」
「背が高いだけじゃないからね」
「確かに脚長いわよ」
「そうよね。つまりね」
三人も美優の脚
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