44:狂乱
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――このエフェクトが現している『黒』とは、恐らく………………『死』だ。
HPが無くなり、そして死亡後に現れるのであろう、ブラックアウト……『You are Dead』のゲームオーバー画面を著しているのだ。
そして……今のユミルは文字通り、半分死に近付いていると比喩してもおかしくない程に、HP値を削っているのでは……!?
「な、なんてことだっ……!!」
その時には俺は、声を割るユミルへと駆け出していた。
ユミルは叫びながら降ろしていた大鎌をやや上段に掲げなおしていて、槍を取り戻しその場から逃げ出したデイドを追い駆けようとしていた所だった。
「このっ……ば、化け物がっ……!!」
「――デイドォォオオオ"オ"オ"オ"オ"オ"ッ!!!!」
その間に俺は全速力で割り込み――
「やめろユミルッ!!」
悪魔の形相で突撃してくるユミルを、背から再び引き抜いた剣で受け堪えるべく構えた。だが、ユミルは俺の事など眼中に無かったが如くそれは無視していて……しかし、間に俺が割り込んでいた為に、振り上げていた大鎌は俺の背後と逃げるデイドの後方……俺達の中間地点に振り下ろされた。
「――ウォオア"ッッ!!!!」
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――ズトォッ、ドシャァア……!!
「「ぐぁぁあっ!?」」
その爆風に俺とデイドは同時に声を上げ、大きくその場から吹き飛ぶ。
その地に振り下ろされた一撃は、まるで地中に大量のダイナマイトでも仕掛けられていたかのように地面を大きく爆発させ、土砂が高く高く巻き上がった。
その場所を中心に、周囲の森の木々が一斉に大きく薙がれるように揺れ、数多の鳥の群れが驚き、木から空へと逃げ出した。
その一撃で、この階層が……もしかすれば、アインクラッド全体が揺れたのではと思うほどの地震が辺りを襲った。
「ぐ、お……あ、あンのガキッ……なんつー一撃をくれやがんだっ……!」
直接攻撃を食らったわけでもないのに、その余波だけで、ボスのブレス攻撃を受けたが如くHPを目に見えて削られてしまう。
本当に、なんて一撃なんだ……!
今、ユミルには一体どれほどのステータス上昇が――
「だ、ダメだッ……!」
それでも俺はすぐに起き上がり、倒れてモタモタと焦りながら起き上がろうとしているデイドに向かって追い討ちをかけようとしているユミルに再び肉薄した。
「ユミルッ!! もう、それ以上……それ以上《デモンヘイト》を使っちゃダメだッ!!」
しかし、その俺の声は……
「――どォけえええぇええええエエエエエエッッ!!!!」
という、思わず耳を塞ぎたくなるような絶叫によってかき消された。
「ぐぁっは!?」
そして繰り
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