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ソードアート・オンライン〜幻の両剣使い〜 【新説】
救世主たち SAO事件後 〜とある記者の雑誌記事〜
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はいざという時にしか使えないほどの貴重なアイテムであったし、それにLVを上げたいという目的もあったため徒歩で戻るということを決めた。
しかし、これで無事に帰ることが出来たというのなら有名なエピソードになるわけもなく、この帰っていくときに問題が発生したのだ。
「おいおい、嘘だろ!? こりゃ一体どうなってるんだ! そっちはどうだ、アイズ!」
「こっちも似たような感じだね。ざっと4,50体はいるんじゃないかな。ゴホッ、ゴホッ!」
「おい、大丈夫か!? 咳なんかして!」
「なんでもないさ。さぁそんなことより、敵が来るようだ! 弱点はわかってるよね?」
「当たり前だ! 右胸の赤いとこだろ」
「そうそう、それじゃ戦闘開始だ」
アイズとシュタインは、背中合わせで迫りくるモンスター達と戦った。どこを見渡しても木や草花、その間から途切れることなくサルに良く似たモンスターの大群が湧いてくる。
怖かったよ、もちろん。幾度となく大量のモンスターと戦い、そのつど死の恐怖に襲われる。だけどそのたびにふとしたことで、心に安心感と絶対なる希望が生まれる。
そのふとしたことって言うのは、アイズという存在が近くにいると感じられたときに他ならなくて、こいつがいるから絶対に俺は死なないんだって思う。
そしたら、自然と体が軽くなるんだ。動きが嘘みたいに速くなる。剣速っていうのかな、あれがもう信じれないくらいに速くなるんだ。別にスキルも使ってないし、強化アイテムなんていうのもない。自分が自分じゃないように感じられた。
それが俺にとってのアイズという存在。相棒。そんなんじゃない、俺にとってあいつは神様みたいなもんなんだ。そりゃあんた、神様が近くにいたらそりゃ守るだろ。全然信仰心なんてものなくてもさ。
シュタインはアイズに対してこういう風に思っていた。もはやシュタインにとってアイズとは、神様であったらしい。さすがにこれを私に言ってくれたときは、本人も笑っていたが、私はどうだっただろうか。正直笑えていなかったと思う。
というのも私は、シュタインに会うまでに天才であり世紀の犯罪者である茅場晶彦がしでかした前代未聞の事件、それが『SAO事件』。これによりVRもののゲームが廃れると思っていたが、それどころかアイズとはまた違う英雄によって、廃れるどころかさらなる発展へと向かっていった。
『SAO事件』を追っていくにつれ、わかってくるのはゲーム内での壮絶な生活。弱肉強食の世界。常に死が隣にある恐怖。日本人は、かつて震災が起こった時に協力して生きていったが、本当のサバイバルになってしまったらそれさえもおかしくなってしまう。
だからこそ、人々は勇者や英雄に希望を抱く。ここでいう勇者や英雄
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