第4章 聖痕
第30話 アルビオン編の後日談
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問題が有るとも思うのですが。
まして、その結果による内乱の発生……。
それで、一応はテューダー朝の血は引いているとは言え、本人、ティファニア新女王はその事を否定したいでしょうね。彼女の置かれていた立場から推測すると。
そして、そのモード朝と言うべきアルビオン新王家から、トリステイン及びゲルマニアに派遣された特使オリバー・クロムウェル護国卿によって相互不可侵条約が締結される運びと成りました。
しかし、この不可侵条約、本当に信用しても良いのでしょうか。聞くトコロによると、テューダー朝の滅亡した最後の夜襲は、本来、明朝総攻撃を開始すると告げて来た日の夜、それも、潜入していた工作員によるウェールズ皇太子及び、ジェームズ一世暗殺に始まる殲滅戦だと言うウワサが流れています。
更に、地球世界のイギリスと違い、この世界のアルビオンに植民地は有りません。その上、この世界には大航海時代は訪れていない為に、ジャガイモやトウモロコシなどの大量に収穫可能な穀物が存在してはいません。
果たして、大ブリテン島だけで国民を養って行けるだけの食料を準備する事が出来るのでしょうか。
確かに、新たに女王を推し抱いて、今までとは違う新生アルビオンを構築しようと言う意気込みで国内をまとめ上げる事は不可能では有りません。しかし、それでも、新しい国家ですから、国内の不満を外に向ける可能性もゼロでは有りません。そこから先に、彼らの目的、聖地奪還の名の元に新たなる討伐軍を編成して、戦争に討って出る可能性も高いと思います。
つまり、大陸への橋頭堡となるトリステインが狙われる可能性も有ると思うのですが。
こんな連中の約束を信用しては、後で取り返しのつかない事に成る可能性も……。
もっとも、政治を動かす方たちが何を考えて居たとしても、俺には関係ないですか。俺はタバサの使い魔で異世界人、そして、タバサはガリアの人間。
まして、彼女は貴族として生きて行く心算はないみたいですから。
それで、アルビオンが送り込んで来た人物の肩書の護国卿と言う物なのですが、この役職は幼い王の後見役の事で、実質、現在のアルビオンのトップの事です。
それに、そのティファニア女王と言うのは、未だ十六,七歳の少女のはずですから、後見役と言うか、テューダー朝に不満の有った連中の神輿として担がれただけの存在の可能性は有りますね。
それに、執拗に繰り返されたテューダー朝の捜索から、そのティファニアと言う少女を護り抜いたのは、何でも教会で、そのティファニアと言う少女も信仰に生きて来た少女らしいです。
確かに、王族が身分を隠して教会に潜むのはお約束のパターンですから、大して珍しい話でもないのですが、これでレコン・キスタの目的、聖地奪還の意味が良く判り
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