第4章 聖痕
第30話 アルビオン編の後日談
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も人間が使い魔などと言う話はこの世界の常識の範疇から外れると思いますから、こう思って置いてくれた方が良いですか。
「まぁ、そんなトコロかな」
一応、そう答えて置く俺。まして、どうやら、タバサの正体に関しては、知られたトコロでどうと言う事もない情報のようですから、これぐらいの反応で良いでしょう。
それに、傭兵ならば、雇い主の情報を簡単に売り渡す事もないはずですから。
「成るほどな」
そう言い、少し考えてから一度タバサの方を見つめるラウル。
そして、
「ガリアでは、辺境。北の方の領主がきな臭い動きをしている、と言う情報が傭兵仲間の間で流れている」
……と告げて来たのでした。
☆★☆★☆
そうしたら、少し歴史が動いたので、その経過について少し説明したいと思います。
先ず、俺達が学院に戻って来てから五日後にトリステイン王国王女アンリエッタと帝政ゲルマニア皇帝アルブレヒト皇帝の長子ヴィルヘルムとの婚姻が発表されました。
……と言う事は、あのアルビオン行きは、この婚姻の為に過去を清算する意味でのラブレターの回収だったと言う事ですか。ホンマにショウも無い任務だったと言う事ですね。
普通の王家同士の結びつきに愛情など無いですし、この場合、トリステイン王国とゲルマニア帝国が結びついて、ゲルマニア=トリステイン帝国と成る、と言う訳ですから、結婚相手のヴィルヘルムくんにしたトコロで、アンリエッタの過去に拘りなど見せないでしょうに。
彼が娶るのは、アンリエッタ個人ではなく、トリステイン。そこに、個人の感情が含まれるとは思いませんし、それに、アンリエッタ姫もかなりの美少女でしたから、トリステインの王位込みの結婚ならば、問題はないと、俺は思いますけどね。
もっとも、あのラブレターの回収騒ぎは、ゲルマニア側に情報が漏れる事を恐れての事ではなく、トリステイン内の反ゲルマニア勢力。つまり、ゲルマニアとトリステインに結び着かれると困る連中の蠢動をけん制するための任務だったのでしょうかね。
ただ、その辺りに関しては、真相はやぶの中、なのですが。
そうしたら次。
俺達がルイズ達を救い出した日……正確にはその翌日が、アルビオンの王朝テューダー朝滅亡の日で、その後、新たにアルビオンの王に即位したのが、理由もはっきりしない内に兄ジェームズ一世に因って誅殺された弟モード大公の遺児ティファニアと言う少女らしいです。
……と言うか、アルビオンにも『タバサ』が居た、と言う事ですか。
王家の血筋と言うのは、大抵が自らの一族の血によって染め上られた歴史を持っている物なのですが、それにしても、ガリアと同時にアルビオンでも、王と王弟の争い。簡単に偶然の一致だと片付けて仕舞うには
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