第4章 聖痕
第30話 アルビオン編の後日談
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問題がないのでしょうか。
えっと……。俺の記憶が確かなら、同時代には大砲が既に中国では開発されていたはずですし、この世界にも臼砲は存在するはずです。
そして、とあるSF小説には、火薬の代わりに、揮発性の油を使用して玉を飛ばす砲を作ろうとして、内燃機関……つまり、エンジンの原型が出来上がったとするSF小説は存在していましたね。
確かに、いくら揮発性の油を使っても、火薬ほどの爆発力は得られませんから。
う〜む。そうすると、コルベール先生の愉快なヘビくんも、東方では既に実用化がされている可能性の有る代物かも知れませんね。
何故ならば、そのSF小説の舞台は、『元』。つまり、モンゴル帝国でしたから。
それに、確か、あの世界では蒸気機関よりも先に内燃機関が作られていたかな。
尚、部屋の掃除をしているのは俺だけで、タバサはベッドの上で、普段通り読書タイムです。
もっとも、最近では、アガレスに日本語を学び、ハルファスに調達して貰った和漢の文字で綴られた書物を紐解くように成りましたが……。
おっと。学んだと言っても、アガレスの職能を利用して、直接頭に叩き込んで貰ったと言う方が正解なのですが。
それに、俺の知識の源は和漢の書物ですし、俺がハルケギニアの言語と文字。更に、ルーン文字を短期間で頭に叩き込んで貰ったのですから、タバサが日本語に興味を持ったとしても不思議では有りませんが。
それに、流石にこの世界の書籍は値段が高い割にはいい加減な内容の物も少なくない。
逆に、日本で出回っている書籍は安価で間違った内容を記している書物は少ない。
同じように対価を支払うなら、ハルファスに調達して貰った和漢の書物の方を優先するように成ったとしても不思議では有りませんか。
但し、ハルファスが調達出来るのは大量生産品までです。魔導書などの一般に出回っていない貴重な書物の類を手に入れる事は出来ません。
掃除の手を休め、少し伸びをした後、一当たり、周囲を見渡してみる俺。
しかし、殺風景ながらも、俺が暮らすように成ってから、本の数が増え、食器の類が増え、俺の荷物が増えて来ましたね、この部屋も。
最初と比べて、少し手狭になって来た生活空間を見渡しながら、そう考えてみる。
俺自身が壺中天の再現は出来ないので……部屋を新しくするか、何処かに部屋を借りて、その部屋とこのタバサの部屋に転移魔法で簡単に行き来できるように、ゲートを作って置くか。
現実的なのは、部屋か家を借りる事ですか。
そんな、あまり意味のない事を考えながら掃除をしている俺の目に、今まで、タバサの部屋では一度も見た事のない奇妙なアイテムが、彼女の机の上に置かれている事に気付いた。
少
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