いつも通りの朝
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〜真紅狼side〜
俺の一日の最初は………必ず父さんの奇襲から始まる。
バッ!
ズンッ!
げっ、左耳を多少掠ってやがる!
「毎朝毎朝、奇襲するの止めてくんない? 父さん」
「それなら、オレを止めて見せるんだな!」
「父さんのせいで、毎度毎度枕、買い直してるの分かってんの?」
「それは、お前が避けるからいけないんだ………」
ちょ、この父親、暴論過ぎる!!
だいたい、撥持って奇襲掛けらたら、誰でも避けるわっ!
狭い部屋の中で父さんと対峙してから10分が経ち、父さんが………
「言っておくが、母さんは未だに寝てるから、助けを待つなんてことは無駄だぞ!」
「チクショウ! 僅かな希望さえ奪うんじゃねぇ!!」
「なにはともあれ、これで………終わりだ!!」
そう言って父さんは飛びかかって来たが、寸でのところで俺の前で父さんの頭を掴む者が居た。
「あらあら………厳嗣狼さんは何やってんですかぁ?(超ニコニコ)」
「か、楓?! こ、これはだな………!!」
「………真紅狼、顔を洗って来なさい。もう学校行く時間ですよ」
「分かったよ、母さん」
「テーブルに珈琲と味噌汁があるから、好きな方を飲んで学校に行きなさい。………それと」
「それと?」
「玄関の前で朱乃ちゃんが待ってるみたいだから、急ぎなさいよ?」
「それは、急がねぇと」
母さんは現状況を詳しく知らせてくれた。
俺は、急いで支度して、味噌汁を飲む。
父さんは母さん最強のアイアンクローを食らったまま、動いていない。
母さんのアイアンクローを食らったら、二度と抜け出すことは出来ず、そのままお仕置き部屋に直行である。
その部屋は、衝撃吸収材に防音と近所迷惑にならないため、非常に恐ろしい部屋だ。
ちなみに俺も何度も体験している。
そして、支度が出来たので玄関に向かうと、母さんが奥からやってきた。
「朱乃、おはよう」
「おはよう、真ちゃん♪」
「真ちゃんって言うな、恥ずかしい」
「いいじゃない、私は好きよ?」
「俺は恥ずかしいんだよ」
なんで、この呼び名で呼ぶ事許しちまったんだろうな。
本当に過去の自分が恨めしい。
「お母様もお早うございます」
「はい、おはよう、朱乃ちゃん。ゴメンネ、待たせちゃって」
「いえ、大丈夫ですわ」
「それと、何度も言ってるけど私の事は“お義母さま”って呼んでいいのよ?」
「母さん。度々なんだが、時折、違うニュアンスで聞こえてくるのは、俺の聞き間違いか?」
「聞き間違えじゃないわよ」
そうだった………
母さんは普通に認めるんだった。
忘れてた。
「お、お義母さまなんて………///」
「いいのよ? 朱璃とこの前
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