第3章 白き浮遊島(うきしま)
第29話 死体を飲み込むモノ
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ら先は俺も担って行く必要が有りますが。
先ずは、文字を覚える必要が有りますけど。
「そうしたら、タバサ。ワイバーンでならアルビオンには行く事が出来るんやな?」
仕方がないか。多少、キツイかも知れないけど、渡る方法がないのなら仕方がない。
それに、この方法の方が、おそらく風任せの船よりは早く着くはずですから。
……って、この世界の飛行船は、完全に風任せの帆船らしいです。その話しを聞いて、流石に呆れましたけどね。
プロペラもないもないみたいですし。
ベルヌーイの定理が理解出来ていたら、プロペラとか、翼を作る事も可能ですか。
ただ……。魔法至上主義のこの世界に、科学が受け入れられるかどうかは、判らないのですが。
但し、本来、魔法と科学は相容れない物ではないはず。……と言うか、そもそも科学とはその魔法の研究によって進んで来た理解の積み重ねにより得られた知識の総称のはず。受け入れられる、受け入れられない云々を論ずるような代物ではない――はずなのですが。
俺の問いに少し考えた後に、首肯くタバサ。
但し……。
「貴方自身の治療と、一度、ちゃんとした睡眠を取ってからで無ければ、疲労から能力の低下を招く恐れが有る。現状でアルビオンに向けて飛び立つ事は許可出来ない」
至極もっともな意見を口にするタバサ。確かに、今の状態でワイバーンを召喚してアルビオンに向かったとしても、疲労から能力は低下しているので大して役には立たない可能性は有りますか。
それに、これは仕方がないですよね。右手首の傷痕に関しても、後でちゃんとした治療を受ける、と言う約束でしたから。
問題は、ワルド子爵と、その乗騎のグリフォンが未だ行方不明と言う事なのですが。
彼とフレースヴェルグの関係が不明な為に、もし、才人とヤツ……ワルド子爵では無くてフレースヴェルグの方が戦う事と成った場合、才人が無事に虎口を脱する可能性は非常に低いのですが。
それに、ヤツに魂を奪われると、蘇生魔法で復活させる事は不可能と成りますし……。
それでも、今は動けない以上、どうしようも有りませんか。
そうしたら、後はフレースヴェルグが口にした謎の単語『神の頭脳』について、なのですが……。
これについては、治療の最中に【念話】を使っての質問の方が良いですか。フレースヴェルグの口振りだと、俺に関する単語のような雰囲気だと思いますからね。
☆★☆★☆
そして、食事も終わり、約束通り、右手首の傷痕の治療と相成った訳なのですが……。
あ、えっと、場所に関しては、女神の杵亭の俺とジョルジュ用の部屋です。もっとも、俺は前夜、タバサとキュルケの部屋の前の廊下で毛布に包まって眠ったのですが。
ただ、そんな事は
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