第3章 白き浮遊島(うきしま)
第29話 死体を飲み込むモノ
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に魔獣や亜人を操る能力者が介在したら、この程度の事は為せるとは思うのですが……。
それに、亜人や魔獣を操った存在が単独だったとは限りません。複数の存在によって操られていたら、昨夜の様な大規模な魔物に因る破壊活動も可能かも知れませんから。
「確かに、そう言う事を記述している本も存在していた」
タバサが俺の仮説を肯定する。うむ。この世界にも、月によって魔が騒ぐと言う類の伝承が存在すると言う事ですか。
伝承と言うのは、語り継がれて来て、更に、その伝承を認知する存在が増えれば増えるほど、神話的な能力や影響力が増して行く場合も有ります。
実際、魔法がこれほど幅を利かせている世界だけに、こう言う神話的な影響力と言う物に関しても、ちゃんと考慮して行く必要が有ると言う事なのでしょう。
但し、俺やタバサは為政者ではないので、住民の治安を守る義務は有りません。つまり、その辺り……亜人や魔獣の精神を操っての破壊工作についての対策を考えて置く必要はない、と言う事なのですが。
それに、このハルケギニア世界の国々は、未だ夜警国家と言うレベルの治安にすら到達していないと思いますから、そこまでの治安……特に辺境などについては、国家があまり積極的に守ろうとするとは思えないのですが。
これは、村単位で自警団のような物を組織するしかないかも知れませんね。
そうしたら、次の議題は……。
「船。アルビオンに出航可能な船は無い、と言う事で間違いないんやな」
流石に、桟橋が燃えて、船もかなりの数が燃えて仕舞った為に、アルビオンに向けて飛び立てる船が存在しなくなって仕舞ったのです。
尚、ルイズ達に関しては、彼女達を港まで護衛して来た傭兵たちの証言に因ると、彼女らは無事にアルビオンに向けて旅立てたらしいので、その点だけは良かったのですが……。
但し、俺達に関しては、ここラ・ロシェールに足止め状態に成って仕舞いました。
しかし、こんな部分まで、三銃士を踏襲しているとは思いませんでしたよ。
あの小説では、ダルタニアン以外の三銃士は、すべてフランス側に残されますからね。
「仕方がないわね。桟橋もかなり被害を受けた訳だから、アルビオンの方からの船を受け入れられない状況だしね」
俺の質問に対して、今度はキュルケが最初に答えを返してくれました。
尚、この辺りの交渉に関してはずっとキュルケが担って来たので、その流れで、今回も彼女が行って来たのですが。
それに、俺とタバサには負傷者の治療や、治療に見せかけた蘇生が有りましたから、キュルケとジョルジュにしか任せられない仕事だったので、これは仕方がない事なのですが。
もっとも、俺も、この世界で生きて行く為には、この手の技能を習得して置く必要が有るので、これか
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