第3章 白き浮遊島(うきしま)
第29話 死体を飲み込むモノ
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のです。
ダンダリオンがルイズ達の状態を探っているのは、彼女らの事を心配した俺が依頼しているから。その俺からの情報収集を、意識的に邪魔をすると言う事はルイズ達の事はともかく、ソイツが俺の事を邪魔だと思っている可能性は有ると言う事。
普通に考えるとこれは妄想の類なのですが、伝説の使い魔だの、伝説の魔法の系統だのと言う厄介な物が関わって来ていて、更に、レンのクモだの、ティンダロスの猟犬だのと言うレア物の敵に襲われ、訳の判らない暗殺者が現れ、終には世界樹や、フレースヴェルグなどと言う、ラグナロクを連想させる存在まで現れた。
ここまで妙な事態に巻き込まれているのなら、ダンダリオンの能力を邪魔出来るほどの大物が顕われていたとしても不思議ではないでしょう。少なくとも、こう言う可能性も有ると、俺の心の中に止めて置けば、ある程度の事態にも対処出来るはずですから。
【シノブ。ルイズ達を発見したのです】
アルビオンに向け飛び続けるワイバーンの背に乗る俺に、ようやく待ちに待った報告がダンダリオンから為された。
但し、更に続けて、
【城壁の上に追い詰められているのです】
そう、かなり慌てた雰囲気で伝えて来たのだった。
……って、城壁に追い詰められている?
【ルイズ達のトコロに、転移する事は可能か?】
そうダンダリオンに対して【念話】で聞き返しながら、タバサにも同時に【念話】を繋げる。
これで、タバサに説明する手間が省けますし、ダンダリオンの返答如何によっては、即座に転移が行える上に、転移後に、タバサの広範囲に効果のある仙術を放つ事が可能と成ります。
【肯定。急がないと三人が危険なのです】
そのダンダリオンの返事を聞いた俺がタバサを見つめる。
タバサがコクリとひとつ首肯いた。気負うような雰囲気も感じないし、恐れる様子もない。この娘も、かなりの修羅場を潜り抜けて来ているのは確実と言う事ですか。
あのフレースヴェルグとの一戦で、彼女の実戦の時の戦闘能力の高さは理解出来ましたから。
……って言うか、何気にアイ・コンタクトだけで俺の意図を理解してくれましたから。
「そうしたら俺が転移魔法を使うから、転移した瞬間に広範囲魔法を行使してくれるか?」
☆★☆★☆
転移した瞬間に召喚されし雷公の腕が、今まさに包囲の輪を狭めようとしたアルビオン貴族派の兵士たちを薙ぎ払う。
「騎兵隊参上、と言う感じかな」
何もない空間より、突如ルイズ達の傍に転移した俺が、かなり冗談めかした台詞でそう告げる。
但し……。
「遅い」
しかし、才人のピンクの御主人様が俺に言い放った。少し、冷たい感じで。
……って言うか、ルイズ達を見つ
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