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木の葉詰め合わせ
小ネタ
BAD END ルート
蛇足時代END、別ver
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支えを失った彼の人は、バランスを崩して背後へと倒れ込んでしまう。

 そんな彼の人を優しく抱え込んだのは、不意に地面より生えて来た滑らかな幹を持つ若木だった。
 皆が見守る中、見る見る内に葉を生い茂らせた木の枝が彼の人の傷口を覆っていく。

「本当は道連れ覚悟でお前を冥土に送り返すべきなんだろうけど……悪いなぁ、ナル君」

 困った様に微笑んで、必死の形相で駆け寄って来る金の髪の青年へと、その双眸を向ける。
 軽く目を細めてこちらへと近付かない様にと警告を送れば、くしゃりと泣き出しかねない程にその表情が歪んだ。

「――――この悲観主義者な石頭に、付き合ってあげてやってくれ」

 はは、と困った様に微笑んで、凭れ掛かっている若木にその身を委ね――その人は緑の蔓が絡み付く両腕を大きく広げて、晴天の夜空を見上げてみせる。
 そうすれば、それを皮切りに透き通った緑の輝きが足下から天を目指し、瑠璃がかち合う澄んだ音色が鼓膜を震わした。

 心の臓を貫かれ、未だ塞がらぬ傷口からは大量の血が滴り落ちている――その苦痛は如何程のものなのか。
 けれども一度たりとて弱音を零す事も、恨みの言葉を吐く事も無く、ただただ彼の人はその全てを黙って受け止めてみせた。

「――――それじゃあな、我が好敵手殿。今一度のお別れだ」

 最後に一つ、余りにも軽い口調で離別の言葉が贈られる。

 ああそれから。
 健闘を祈っているよ、私の意思を継いでくれた少年達。
 君達に全て押し付けてしまう形になってしまって、本当にすまない。

 広げていた両腕と強張っていた全身から全ての力が抜け落ちて、それまで毅然と前を向いていた眼差しが閉ざされれば、一際強く眩い輝きが戦場にいた誰もの目を塞ぐ。
 その痩身の陰影だけが緑の輝きの中で一瞬だけ明らかになり、一段と高い透き通った音色が世界を震わせた。

 “先に逝って、待っていてやるから――あまり待たせるなよ”

 からかう様に告げられた言葉は目の前の男の耳に確かに届き、無意識に男の手が光の中へと伸びる――けれど、その手は届く事無く宙を切った。

 ――――そうして全ての輝きが失せた後、その場に残ったモノなど何も無く。

 膝を付き、呆然とした表情で片手を前へと伸ばしたままの姿勢で固まる男だけが――そこに、居た。

「…………はし、らま」

 一度だけ、その手の隙間からすり抜けていった相手の姿を乞う様に、小さな呟きが男の喉から絞り出される。

 けれどもその呼声を聞いて、振り向いてくれる相手はもういない。
 その名の持ち主は未練など何も無いと言わんばかりに微笑んで、自分勝手に満足だけして、男のやりたい事を否定する事無く、理に従い彼岸へと還って逝
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