第3章 白き浮遊島(うきしま)
第28話 ラグナロク?
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けに斬り捨てて仕舞う。
成るほど。ワルドに関しては多少疑念が残るけど、自らの乗騎であるグリフォンの世話を他人任せにする騎士の方が俺は信用出来ないから、この部分に関しては仕方が有りません。
まして、外には、俺とタバサのふたりで集めた傭兵たちが居ます。有事の際にはこの宿屋の護衛を依頼して有りましたし、護衛の最優先人物として、ルイズと才人の人相風体は伝えて有ります。彼らふたりが、この騒動の最中に宿から出て港に行くと言ったら、傭兵たちが護衛に付いたはず。
それに、この二人がここに居残るのも当然でしょう。キュルケはタバサをこの騒動に巻き込んだ責を感じているはずです。そして、ジョルジュの仕事はタバサの護衛。ここで、この一階の護りを放棄してルイズ達と共に先へと進めば、上の階で戦っている俺達が挟み撃ちを食らう可能性も有りました。
「ならば、もう問題はないな。俺とタバサが合流したから、この階段に人間以外の出入りを防ぐ結界を施してから屋外に出て、状況の確認を行う」
そうしたら、以後の行動の指針に関しては……。
先ず楽がしたいのなら、この場から転移魔法を使用して、何処へでも良いから逃げ出す方法が有ります。
次の策は、この場に誰も侵入出来ない結界を施して護りに徹する方法。
但し、このふたつは論外。能力が有る者には、それなりの責任が有ります。そして、その責任を放棄する選択肢と言うのが、このふたつの選択肢だと思います。
まして、キュルケには、出来る事ならば、俺の転移魔法は知られたくは有りませんから。
それに、この異常な状況はおそらくは何らかの異界化現象。ならば、その異界化現象の核を見つけ出してどうにかしない限り、この魔物が暴走状態と成って居る異常な夜は終わらないと言う事でも有ります。
「ここに居ても状況が好転しないのなら、その方がマシよね」
キュルケが真っ先に俺の意見に同意する。まぁ、彼女は炎の系統の魔法使い。それに、今までの対応などから考えると、やや好戦的で、積極的な行動を好むように見えていますから、この意見に賛同するのは当然ですか。
「無辜の民を護るのは貴族の務めであり、私も貴方の意見には賛同します」
ジョルジュもそうあっさりと賛同する。それに、これは高貴なる者の義務と言う考え方に繋がる考え方でも有りますか。
それに、その程度の事なら判っていて当たり前でしょう。貴族はただ偉そうにふんぞり返っていて良いだけの存在ではないと思います。権利には、それなりの責任と言う物が付きまとうはずですから。
但し、彼……ジョルジュの言う無辜の民とは、タバサやキュルケを含む全ての人間の事で有り、貴族と言うのは、自らと同じ血を持つ種族の事を指す言葉だとは思うのですが。
それに、彼らが言うように
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