第3章 白き浮遊島(うきしま)
第28話 ラグナロク?
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最初の攻撃によって俺の利き腕が封じられて仕舞った上に、あの狭い直線的な空間で、かなり長い距離を攻撃可能な毒の槍攻撃を持った存在を相手にしたのですから、もう少し熱の籠った態度で応対しても良いと思いますよ。
俺にしても、貴女にしても、戦闘のスタイルは回避に重きを置いた戦闘スタイルなので、戦場自体が苦手な場所だったのは事実でしょう、狭くて長い廊下と言う場所は。
切れ味のあまり良く無さそうなロングソードを袈裟懸けに斬り下ろして来る小鬼。
しかし、その振り下ろされる剣をあっさりと跳ね上げて仕舞う俺。そして、その事により無防備となった小鬼の脇腹に、軍杖と言う呼び方をするレイピアを突き立て、無力化するジョルジュ。
そして、その背後に迫りつつ有った数体の小鬼の集団が、タバサの放った雷公の腕によって一掃される。
う〜む。どうも、この道行きは屍山血河となる要素が有ったと言う事ですか。さして好戦的ではないはずの俺なのですが、巻き込まれている事件の質に因って、俺の周りには屍の山が築かれ、血が河となって流れて行くように成っています。
但し、そうかと言って、動き出した以上、俺やタバサに降りかかって来る火の粉は振り払うしか有りません。座して死を待つ趣味は有りませんから。
願わくは、この女神の杵亭を襲っている魔物達が、俺達の能力の高さに襲う事の無意味さに気付いてくれたら良いのですが……。
しかし、減らした分が再び補充されたかのように包囲の輪を縮める魔物。
「裏手の方から、どんどんと魔物が侵入して来るのよ」
そう説明を行うキュルケ。成るほど。確かに、厨房の方から、どんどんと魔物が吐き出されて来ていますね。もっとも、既に厨房と食堂を隔てる壁のあちこちに大きな穴が穿たれ、そこを押さえて侵入口を失くしたとしても、労力が掛かるばかりで大した意味はないように思えます。
そう俺に告げた後、ルーンを紡ぐキュルケ。その魔法使いの杖の先に現れる巨大な炎の塊。
そして、その一瞬の後、手首の返しのみで放たれる炎の塊。短い飛翔の後、その塊の直撃を受けたドヴェルグが巨大な炎の柱と化す。
しかし、そんな状況ではいくらこの場で魔物を倒しても意味は有りません。
ならば、
「ルイズ達一行は先に進んだと言う事やな?」
その台詞に続き、翻る銀の光。
横薙ぎに剣圧を放ち、一気に数体のドヴェルグの無力化を行う。
俺の問いに首肯き、
「ルイズとサイト。それに、ギーシュくんは、彼のゴーレムと、貴方が雇った傭兵たちに守られながら港に向かいました。ワルド子爵は、この騒動が起きる少し前にグリフォンの世話をする為に席を外した為、その後の事は不明です」
……と、答えたジョルジュが一閃。近寄って来ていた小鬼を一体、袈裟懸
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