第3章 白き浮遊島(うきしま)
第28話 ラグナロク?
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普段の雷公召喚法とは違い、やや仰角方向に放たれた雷光の柱は、そのまま二頭のティンダロスの猟犬と冷気に凍らされた一頭、及び最初の電撃で無力化されていた一頭を巻き込み、石造りの天井を貫通。そのまま一階上の天井に叩き付けられて、全ての猟犬はその活動を停止した。
……って言うか、これは少々やり過ぎの感が有るのですが。
もっとも、普段通り上から下、の形を取った場合、一階に向けての大穴を空けて仕舞い、おそらくは一階酒場部分で戦闘を続けているキュルケ達に、何らかの被害が及ぶ可能性が有ったので、これに付いては仕方が無かったのですが。
そんな事を考えながら、天井に空いた大穴にほんの一瞬、気を取られていた俺。そんな俺の右腕を取り、直ぐに治癒魔法を開始するタバサ。
これは、水の乙女の得意魔法をタバサの霊力で発動させているのですが……。
「有難うな」
先ずはタバサに感謝の言葉を告げて置く俺。それに、これは最低限の礼儀。
それならば周囲の警戒だけは行うようにして、治癒はタバサに任せるべきでしょう。多分、この毒に関しては呪いの類などではなく、普通の生物由来の有機化合物系の毒だと思うので、普通の治癒魔法で状態を回復させる事が出来ると思いますから。
伝承や物語の上では、普通の水で洗い流せたり、タオルでふき取ったり出来ると表現されていたと記憶していますから、多分問題はないでしょう。
変色した俺の腕を見つめたまま、そっと首肯くタバサ。少し、負の感情を発しているような気がしないでもないのですが、ティンダロスの猟犬四頭に襲われて、この程度の被害で戦闘を終えたのですから、俺としては自分を褒めても良いと思うのですけどね。
舌が命中した手首の部分に、回復不能な呪いに相当する穴が開いていないだけでも、準備が機能したと言う事ですから。
少し視線を天井部分に開いた大穴から、その上の階の天井に着けた黒とも、何色とも表現出来ない傷痕を見つめて、吐息にも似た息を吐き出す俺。
おそらく、ティンダロスの猟犬は送還の術で追い返す事が出来るレベルではないでしょう。ならば、五遁の呪符を使用した次元孔を開く為の術の使用しか方法が有りません。
……なのですが。
「あのティンダロスの猟犬と呼ばれる魔物は、一説には不死だと言う説が有る。
そして、一度狙われた人間がヤツらから逃れるには、追い払うしか方法が無いとも言われている」
治癒魔法を施して貰っている最中ですが、黙って治療を施しつつ有るタバサを見つめていると、どうも落ち着かなくなりますし、妙に彼女の事を意識して仕舞います。ですから、彼女からは少し視線を外し、更に彼女に取っては、謎の存在だと思われるティンダロスの猟犬の解説を行う俺。
それに、ティンダロスの猟犬について
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