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ソードアートオンライン VIRUS
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ーボードを素早く叩く。

「キリト、なにをしてるんだ」

 不意にゲツガがキリトに聞いた。

「今なら……今ならまだ、GMアカウントでシステムに割り込めるかもしれない……」

 そういい終えると、キリトの前に巨大なディスプレイが出現し、高速でスクロールする文字列の輝きが部屋を満たす。その様子を呆然と立ち尽くすしかないゲツガは憤りを感じていた。

『何で……何で俺はこんな時に何も出来ないんだ……』

『久しぶりだな、元気か?』

 不意に頭の中に声が流れる。

『お前、チェンジャーだったな?』

『おッ、覚えていたのか』

『今俺は虫の居所が悪いんだよ。出てくんじゃねぇ、ウィルスが』

『おお、怖い怖い。つうか、俺らのことを聞いたんだったな。それだったら少し俺らについて話といてやるよ』

『……何だ?』

 しばらく考えて言った。

『俺らが抜けた理由、削除された、って聞いたよな?』

『ああ』

『あれはぜんぜん違う。俺らは命令されて抜けたんだよ。お前の仮想体(なか)から』

『どういう意味だ?それよりも誰にされたんだ?』

『そりゃあ、マ……』

 突然チェンジャーが黙った。その理由は、すぐに理解できた。頭の中なのに、身体が竦むような、ものすごい重圧(プレッシャー)に当てられたからだ。

『チェンジャー……貴様、何喋ろうとしている』

 今度は、初老ぐらいの男性の声が聞こえた。

『コントロール……お前こそ……誰に向かってそんな口聞いてんだ?』

『コントロール?操作?』

『貴様が喋ろうとしたから黙らせただけだ。それに私以外は、あの方の半身。立場などは全て対等といわれている』

『ちッ!何であの人は一番最初に作られた俺じゃなくてテメェのような一番最後に生まれた青二才に指導権をやったんだ』

『貴様が精神的に幼いからだ。それに最初に出来たのはお前だけではなかろう。それより、初めて会うな。器の人間』

『器の人間?テメェ、どういうことだ』

『貴殿はまだ知らなくていいことだ』

『コントロール……テメェ、殺されたいか?』

 チェンジャーがさっきのことで相当頭にきているようだ。

『お前には私と違ってまだ動くための身体がなかろう。その状態でどうやると?』

『パスとは違うがテメェはまた違ったウザさがあるな』

『言ってろ。それよりも、勝手に出てきてあの方が呆れとる。早く帰れ』

『フンッ!!』

 そして、チェンジャーの気配が消えた。

『帰ったか、それでは私も帰るか』

『待て』

 ゲツガはコントロールと呼ばれていた男に声をかける。

『お前に聞きたいことがある。答えろ』

『なぜ、貴殿の質問を答
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