第八十話 女王としての意地
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鳥に立ち見据えていた。
「とりあえずは勝った」
それは彼にもわかっていた。
「だが戦いはまだ終わらぬ。俺もあの女も」
そう呟いて彼も戦場を後にした。そして京都にいる仲間達のもとへと帰るのであった。
「そうか、終わったか」
エイザムがまず彼を出迎えた。そして話を聞いた。
「あの女、やはり人間であったか」
「うむ」
ゼンガーは友の言葉に頷いた。
「人の心は取り戻した。だが」
「だが?」
「全てはこれからだ。あいつにとってはな」
「これからどうするかは彼女が決めること、か」
「そういうことだ」
「また俺達に向かって来るってこともあるわけだな」
豹馬が問う。
「それも有り得る。だがその時は」
「その時は?」
「俺があの女を止める。だから安心してくれ」
「ああ、頼むぜ」
その覚悟があるのならばよかった。豹馬はそれ以上聞こうとはしなかった。
「あんたの剣、見せてくれよ」
「うむ」
「それでは次の作戦行動に移るとしよう」
話が終わったところで大文字が言った。
「これより我々は中国に向かう」
「中国に」
「中国といっても広い。我々が今度向かうのは満州だ」
「そこからまた中央アジアに向かうのですね」
「うむ、その通りだ」
健一の言葉に頷く。
「舞鶴からな。それでいいな」
「はい」
「俺達に異存はありません」
皆それに答えた。
「それが俺達の仕事ですからね」
「よし、では明朝出撃だ」
彼は出撃時刻も伝えた」
「それまで各員それぞれの機体の整備等にあたるように。では散開」
こうして次の作戦も伝えられた。ロンド=ベルの面々はそれを受けて早速次の作戦の準備にあたるのであった。
「東北か」
その中にはGGG機動部隊もあった。雷龍がふと口にした。
「何か暫く振りだな、あそこへ行くのも」
「そういえば雷龍と風龍は中国で開発されたのでしたね」
「おお、そうだったな」
それを聞いたボルフォッグとゴルディマーグが声をかける。
「それじゃああっちの地理にも詳しいだろう」
「まあおおよそは」
風龍がそれに答える。
「僕達の地元ですから」
「そうか、だったら安心だな」
ゴルディマーグはそれを聞いて満足そうに頷いた。
「やっぱり知ってる奴がいるのといないのとじゃ全然違うからな」
「二人共、頼りにしていますよ」
「ふふふ、任せておいてくれよ」
雷龍はそれを受けて言う。
「あそこは僕達にとっちゃ遊び場だからね」
「安心して下さい」
「んじゃあ美味い店知ってるか?」
「美味い店!?」
だが二人はバサラのその言葉には目をキョトンとさせた。
「そうだよ。中国つったら食い物だからな」
「僕達はそれは」
風龍が答える。
「食べることがないので」
「おっ、そうだったか。悪いな」
「いえ、
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