第七十九話 決戦!暗黒大将軍
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真似はせぬ」
「そうか」
鉄也はその言葉を信じた。そしてマジンガブレードを受け取った。
「では有り難く返してもらうぞ」
「うむ。ではわしはそろそろ行くとしよう」
「将軍・・・・・・!」
「七大将軍達よ、後のことは頼んだ」
彼は最後の言葉を口にした。
「ミケーネのこと、頼むぞ」
そしてゆっくりと光に包まれた。爆発し、その中に果てた。その後には何も残ってはいなかった。これで暗黒大将軍は死んだのであった。
「全軍撤退だ」
ユリシーザが指示を下す。
「暗黒大将軍はなくなられた。これ以上の戦闘は最早意味がない」
「うむ」
「残念だがその通りだな」
他の将軍達もそれに頷くしかなかった。そしてミケーネ軍は撤退した。京都での戦いはロンド=ベルの勝利に終わったのであった。
「暗黒大将軍、敵ながら見事だった」
鉄也は先程まで暗黒大将軍がいた場所を見てこう言った。
「進むべき道を誤ったが。御前は確かに勇者だった」
「鉄也さん」
甲児がそんな彼に声をかける。
「だがこれで終わったわけじゃない。まだミケーネの奴等は健在だぜ」
「ああ、わかっている。戦いはこれからだ」
そう言った時だった。空に巨大なホノグラフィーが姿を現わした。
「ムッ!?」
「あれは!?」
「フフフフフ、久し振りだな兜甲児よ」
「その声、まさか」
甲児はその声に聞き覚えがあった。
「ドクター=ヘル、手前か!」
「フフフ、その通りだ」
ホノグラフィーは次第に実体となっていく。それと共に声もはっきりしたものになろうとしていた。
「だがその名は既に過去のもの」
「何だと!」
「今のわしは地獄大元帥という。闇の帝王様の忠実な僕よ」
「闇の帝王!」
「それがミケーネのボスってわけかよ!」
「左様。わしはあの時の戦いで貴様等に敗れた。だがこうして今再び復活してきたのだ」
「クッ!」
「何てしぶとい野郎なんだ!」
「凄いプレッシャーだ」
カミーユが遂に全身を現わした地獄大元帥を見て言う。
「しかも怒りと憎しみばかりの」
「もうこれは人間のものじゃないわ。憎悪の塊みたい」
フォウも言う。彼等は地獄大元帥にえも言われぬ禍々しいプレッシャーを感じていたのであった。
「ではまた会おうぞ」
地獄大元帥はそう言い残して戦場を後にしようとする。
「待て!もう行きやがるのかよ!」
「今日はほんの挨拶程度よ」
彼は言った。
「また会おう。その時こそあの時の復讐を果たさせてもらう」
「チッ!」
地獄大元帥は去った。だがそれはまた新たな敵の出現でしかなかったのであった。
暗黒大将軍を失ったミケーネ軍は地下帝国に戻っていた。そして七大将軍達はその中の一室で悲嘆にくれていたのであった。
「暗黒大将軍が」
「何ということだ」
彼等は口々にそう言い合
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