第16話 初めての失敗と…
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コクリと頷き、純吾は彼の仲魔へと呼びかける。
「……リリー」
「ここにいるわ。どうするの、ジュンゴ」
「ん…。植物の成長を停めるには、寒くするのが一番」
「けどジュンゴ、今は春だけどそんなに寒くないわよ? それに、仲魔を使うにしても街全体をカバーできるほど強力な魔法なんて使えないわ」
「……1人じゃ駄目なら、2人でやってみる」
携帯を取り出し、【悪魔召喚アプリ】を起動。
彼の「召喚」という声に応じて、純吾達の目の前に
「ヒーホー、またまた登場だホ!」
2つの角を持つ青い帽子に、青いギザギザした首巻、そして青い靴をはいた愛嬌たっぷりな顔の雪の妖精、ジャックフロストと
「ヒー! ホー! ヒホヒホ! ヒーホー! 呼ばれて飛び出てジャジャジャジャ〜ン、ホー!!」
王冠を載せた見事なカールを持つ髪に、緋色のマント、手には王笏を持った巨大なジャックフロストたちの王様、キングフロストが現れた。
「フロスト系の悪魔を2体……。なるほど、少し不安だけど、“あれ”が出来るかもしれないってわけね?」
リリーのハッと驚いたかのような視線を受けながら、純吾は呼びだした仲魔に尋ねる。
「ん…。ジャックフロスト、キングフロスト。できそう?」
「ヒホ〜……。ホントはじゃあくと一緒だけど、やってみるホ。 ジャック、いけそうホ?」
「ヒホホ〜。ちょっと不安だけど、おーさまとジュンゴにお願いされたからには頑張ってみるホ!」
キングフロストは少し考えた後にジャックフロストに視線をやり、それに少し不安がりながらも、ジャックフロストは全力を尽くすと答える、
自分の無茶なお願いに答えようとしてくれる、そんな仲魔の返答に嬉しさから純吾は少し表情を和らげた。
「ありがとう。それと、お願い。……ジュンゴは今、こうするしかできないから」
しかしすぐに先程のような様々な感情をない交ぜにした悲しげな顔をして、ペコリ、と頭を下げた。
「……分かったホ。ジュンゴを悲しませる奴なんか、絶対にとっちめてやるホ!!」
純吾の気持ちをくみ取ったか、ジャックフロストは自身を奮い立たせるように腕をぐるぐると回して、活を入れる。
そして両手を天に祈るように伸ばし、またキングフロストは王笏を掲げて、樹木への反撃開始を高らかに宣言するのであった。
「「【おおさまとおいら】!」」
ヒュュュューー………………ン
ドォォォォォン!!!
何かとても大きな物が、とても高い所から落ちてきたかのような爆音。
探索魔法に集中していたなのはも、その音に思わずあたりを見回してしまった。
そして上空から地上に落ちてくる無数の物体を見て、ポカンとあ
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