第二十一話 今更出て来た男その一
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今更出て来た男
「かんぱ〜〜〜〜い」
「ルネサ〜〜〜〜ンス」
こんな声が中華街のある店に響いていた。
「いや、戦いも終わったし」
「それじゃあ後は」
「ここでしこたま飲んで騒いで」
「楽しくやるか」
「それはいいけれど」
今言ったのはエリであった。本当に全員集まっている。
「あんた達も来たの」
「んっ、悪いか?」
「来て悪いのか?」
「そんなことは聞いてないぞ」
見れば悪役達もいた。彼等も全員揃っている。
「最後の宴には来ると行っていなかったか?」
「確か言ってたけれど」
「ねえ」
「ちゃんと覚えてるしね、それは」
「そうそう」
「けれどさ。さっきジャシンカに入ったんじゃないの?」
アラタが指摘するのはこのことだった。確かに彼等は戦いが終わってすぐにだ。メギドとキメラに招かれてそのうえでジャシンカに加わったのだ。
しかしだ。今彼等は中華街の店の中にいた。そして乾杯をしているのだ。アラタでなくても言わずにいられないことだった。
「それで何で今ここに」
「誰も地上に来ないとは行っていないし」
「そうそう」
「誰もな」
「行ってないぞ」
しかし彼等は落ち着き払ってこう言うのであった。
「何時でも来られるし」
「各国とも国交を結ばないといけないしな」
「それもあるからな」
「国交って」
皆この言葉にも唖然となった。そのうえでまた言うのであった。
「国交結ぶの?日本とかと」
「それで国連は入るとか?」
「まさかと思うけれどな」
「そのまさかに決まっているではないか」
こう答えたのはガジャだった。
「何を言っているのだ」
「嘘・・・・・・」
「国連にも入るって」
「本気なの」
「本気だ」
そしてだ。メギドもいたのであった。当然キメラもである。
「我等はジャシンカ帝国として国連に加盟する」
「そして各国とも国交を樹立するわよ」
二人は胸を張って宣言する。堂々と席に座ってさえいる。
「そしてすぐにAPECだったか」
「アジア太平洋国家の一員にもなりたいわね」
「いや、あんた達地下帝国なんじゃ」
「それは流石に無理なんじゃ」
「太平洋ってのは」
「いや、大丈夫だ」
しかしメギドは力説する。
「我がジャシンカは太平洋とも面している」
「えっ!?」
「嘘でしょ、それ」
「幾ら何でも」
戦隊の面々はそれを聞いて誰もが首を傾げさせた。ラーメンや蒸し餃子が今ではかなりどうでもいい味になってしまいかねない衝撃だった。
「だって。地下なのに」
「何で海に接してるのよ」
「強引過ぎるじゃない」
「地下から地面までがジャシンカの領土よ」
だがキメラがこう説明する。
「だからね。それ
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