第七十七話 解放されし悪魔の力
[9/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
か」
「その通り」
彼は目を閉じてレーツェルの言葉に頷いた。
「俺は一週間後武士になる」
「武士に」
「そしてククルとの決着を着けてくる」
「多くは言わない。だが」
レーツェルはそんな彼に対してまた言った。
「勝って来るのだ。いいな」
「うむ」
彼は頷いた。そして来たるべき戦いに思いを馳せるのであった。
戦いが終わり真ゲッターも手に入った。早乙女博士はそんな彼等に対してまずは礼を述べていた。
「いつも有り難う」
「何、当然のことをしたまでです」
大文字が彼に応える。
「早乙女博士にはこちらも何かと助けて頂いていますから」
「いえ、私なぞは何の力にもなっておりません」
だが彼は謙遜してこう返した。
「全ては。皆さんのおかげです」
「早乙女博士」
「ところで真ゲッターの力ですが」
「はい」
「あの力は神にも悪魔にもなります。どうかリョウ君達を導いてやって下さい」
「わかりました」
「博士」
そこにいた竜馬達が博士に声をかけてきた。
「俺達はやります」
「うむ」
「きっとゲッターの力を平和に」
「頼むぞ」
その声はまるで父が息子達に対してかけるようなものであった。
「君達ならばやれる」
「はい」
「ゲッターの力を。正しい方向へと使うことが」
彼は信じていた。竜馬達を。だからこそ真ゲッターの力を解放したのであった。
こうして真ゲッターが参加した。しかし彼等には休息が訪れることはなかった。
「今度は名古屋!?」
ユリカがそれを聞いて声をあげる。
「はい。ミケーネ帝国軍がそちらに向かっているそうです」
ルリが感情の見られない声でこう述べた。
「すぐに向かうべきだと思いますが」
「勿論よ。さもないとういろうが食べられなくなっちゃうわ」
「ういろうの問題じゃないと思いますけれど」
ハーリーがそれを聞いて呟く。
「まあとにかくだ」
だがここでフォッカーがフォローに回った。
「名古屋が危ないのは事実だ。ここはすぐに向かおう」
「そうですね。うかうかしてはいられません」
マックスも言う。
「さもないと名古屋が廃墟になってしまいます」
「そうだな。マックスの言う通りだ」
輝もそれに頷く。
「すぐに行きましょう。今なら間に合います」
「そうですね。それでは」
「わかっているさ」
グローバルがそれに応えた。見ればフォッカー達はマクロスの艦橋にいた。
「全艦これより名古屋に向かう」
「了解」
「そしてあの街を敵から防衛する。よいな」
「わかりました。ではそれで」
クローディアがそれに頷く。彼女はそれからフォッカーに声をかけた。
「ロイ」
「何だ?」
「今日の夕食は味噌カツでいいかしら」
「おいおい、名古屋だからか?」
フォッカーはそれを聞いて苦笑いを浮かべる。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ