第二話 嫉妬その十
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その香りを自分でも感じながらだ。愛実は微笑みになって述べた。
「毎日ね」
「シャンプーだけじゃないわよね」
「リンスもコンディショナーもしてるの」
「髪の毛をまず奇麗にしないと」
「そう。お姉ちゃんにいつも言われてるから」
ここでも愛子だった。
「子供の頃からね」
「奇麗にしてるのね
「この髪の毛だけはね」
どうかというのだ。左手でその髪の毛を持ってだ。
自分の目の前にやって見てだ。こう言ったのである。
「自信あるの」
「そうよね。とても奇麗な髪の毛だし」
「いつも洗って奇麗にしてるから」
「ただ。シャンプーとかはつけ過ぎると駄目だからね」
「それは気をつけてるわ」
このことにも抜かりがなかった・。とにかく奇麗好きな愛実だった。
「それにお風呂場だって毎日お掃除してるから」
「愛実ちゃん本当に徹底してるわね」
「うん。高校に入ってもね」
「そうしていくのね」
「ええ、そのつもりだから」
愛実は聖花とこうした話をした。そしてだった。
二人で入学式を迎えて次は校庭で部活の紹介と勧誘を見に行った。そしてその場においてだった。
聖花は桜が咲く校庭の中を進みながら愛実に言った。二人の周りは部活を探す新入生と勧誘する二年生と三年生でごった返していた。その中を進みながらの言葉だった。
「この学校って一度入部したら退部はないのよ」
「あっ、そうなの」
「そう。退部は許されてないの。校則でね」
「けれど合わない部活ってあるわよね」
「その場合はね」
そうした部活はだ。どうかというのだ。
「行かないといいっていう考えなのよ」
「それ先輩とか同級生も強制できないのね」
「そうした強制もね」
「校則で禁じられてるの」
「とりあえず籍だけは置いておけってことね」
「そうなのね」
「ええ。それで入る部活の数もね」
このこともだ。聖花は愛実に話した。
「幾つでもいいらしいの」
「掛け持ちいいのね」
「ええ、校則で認められてるわ」
「掛け持ちして。幽霊部員でも」
「自分に合う部活を見つけろってことみたいね」
「何か変わった学校ね」
愛実は聖花のそうした話を聞いて呟く様に言った。
「そうした考えって」
「私もそう思うわ。けれどね」
「それでもなのね」
「面白い校則よね」
聖花は楽しげに笑って愛実に述べた。
「そういうのって」
「そうね。確かに」
「それで愛実ちゃんはどの部活に入るの?」
「やっぱり。私はね」
「かるた部にするのね」
「ええ、そこにしようってね」
思っているとだ。少し考える顔で聖花に述べた。
「思ってるけれど」
「いいと思うわ。それじゃあね」
「聖花ちゃんもよね」
「ええ。私もね」
聖花もだとだ。愛実に答える。
「かるた
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