第二話 嫉妬その九
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「糊もかけて。それでね」
「アイロンしないといけないの」
「そうしたら熱消毒もされるし服もぴっしりとなるから」
「いいのね」
「そう。毎日じゃなくてもいいから」
「アイロンはかけた方がいいの」
「体操服とかその下の半ズボンは別にいいけれど」
そうしたところにはアイロンはかけなくていいというのだ。
「それでもね。制服にはアイロンをかけないと」
「ううん、それも身だしなみなのね」
「そうよ。ただここで注意しないといけないのはね」
「何かあるの?」
「制服にアイロンを直接かけたらよくないから」
それは止めた方がいいというのだ。愛実はこのことはかなり真剣に、さながらクリーニング屋の様に話した。
「それしたら服によくないの」
「熱いから?」
「その熱で服の生地がてかってね」
「だからよくないの」
「かける時は上に白い布を当ててかけるの」
「ううん、細かいのね」
「けれどそれで奇麗になるから」
愛実はこのことは保障した。間違いないと。
「やるといいわ」
「わかったわ。それじゃあね」
「そうしたことをしっかりしてこそね」
「女の子なのね」
「お化粧とかする前にね」
愛実はさながらお母さんの様に聖花に話す。二人は今空いている席にそれぞれ座ってそのうえで話をしている。
「お風呂に入ったり」
「服を整えるのね」
「その方がいいのよ」
「清潔にするのね」
「そう。女の子は奇麗好きじゃないと」
愛実は真面目な顔で聖花に話す。
「駄目だからね」
「愛実ちゃんいつも言ってるわよね。そう」
「気になるの。奇麗じゃないと」
清潔な意味でだというのだ。
「お店やってるせいか余計にね」
「そのことが気になるのね」
「聖花ちゃんこう言ったら何だけれど」
「そういうところいい加減かしら」
「不潔って訳じゃないけれどね」
少なくとも聖花は部屋は奇麗にしておりそのうえ風呂にもよく入っている。毎日入って清潔にしているのだ。
だがそれでもだとだ。愛実は彼女に言うのだった。
「もっと奇麗にしないとね」
「駄目なの」
「そう。お部屋ももっとね」
聖花の部屋の話題にもなる。
「奇麗にしてね」
「奇麗にしたらそれだけ」
「そう。暮らしやすくなるしね」
何処か母親めいたことを行っていく愛実だった。
「気持ちいいでしょ。奇麗なお部屋にいると」
「それにお風呂に入ってもよね」
「聖花ちゃんお風呂は好きよね」
「大好きよ。ただお掃除は」
「嫌いじゃないわよね」
「特に嫌いじゃないけれど」
だがそれでもだとだ。聖花は愛実に対して答える。
「それでもね」
「面倒臭いとか?」
「そういうところあるわね。確かに」
「そうでしょ。だから気をつけてね」
「うん。そうするね」
「
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