第一話 湧き出てきたものその十
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そうしてあげてね」
美紀にとっても愛実は友達だ。確かに聖花程彼女とは深い絆を持っていない。だがそれでも友達であるが故にだ。こう言ったのである。
「絶対にね」
「信じないといけないのね」
「愛実ちゃんいい娘よね」
今度はこんなことを言う美紀だった。
「そうよね」
「ええ、本当にね」
確かに自信はなく気は小さい。だがそれでもなのだ。
愛実は友達思いで心は優しい。家族や友人、とりわけ愛子と聖花を大切にしている。家では犬も飼っていて一番可愛がっている。
心根はいい娘なのだ。だから聖花も友達でいるのだ。
その友達の聖花がだ。静かな声で言った。
「友達でよかってって何度思ったか」
「じゃあお願いね。何があってもね」
「愛実ちゃんを」
「そう。大切にしてあげて」
美紀は半ば訴える目で聖花に言った。
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