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八条学園怪異譚
第十六話 柴犬その七
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「そうなのね。じゃあ余計にいいわね」
「行きましょう、すぐにね」
「悪い妖怪じゃなくても悪戯とかも過ぎるとね」
「ちょっとどうにかしないと駄目だからね」
 聖花も愛実に言う。
「ここはチロちゃんと一緒に」
「行こうね」
 こうした話をして二人はまた夜の学校に入ることにした。学校に入る時は制服だが今は二人共自転車に乗っていた。
 どちらも家で使う所謂ママチャリだ。愛実の自転車の籠には。
 柴犬が前足を籠に乗せている姿勢でちょこんといる。聖花はその柴犬を横から見てそのうえで愛実に言った。
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