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八条学園怪異譚
第十六話 柴犬その六
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きな声でこう聖花に尋ねた。
「どう思う?漫画喫茶のお客さんに農業科のお話」
「あと食堂よね」
「全部一緒よね」
「間違いないわよ」
 聖花も掃除機をかけながら愛実に答える。
「狐と狸よ」
「絶対にそれよね」
「漫画喫茶で騒ぐのも気になるけれど」
「問題は食堂のことね」
「盗み食いはよくないでしょ」
 彼等にしては悪戯に過ぎなくとも食べ物を扱っている家の娘である二人にとっては絶対に見過ごせないことだ。だから二人も言うのだ。
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