暁 〜小説投稿サイト〜
八条学園怪異譚
第十六話 柴犬その二
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話

「好きじゃないから」
「でしょ?だからね」
「半ズボンは流石にはかないわね」
「昔はブルマだったらしいけれど」
 八条学園では九十年代半ばに消え去った幻の品である。
「あれはね」
「ブルマ?性犯罪起こるわよ」
「というかブルマだったら下にはく意味ないでしょ」
 それならばだというのだ。
「まんまショーツでしょ」
「そうよね。あれだけはないわ」
「何であんな体操服だったのかしら」
 愛実は今度は首を傾げさせた。とても有り得ないというのだ。
「もう見て下さい、いやらしいこと想像してくださいって感じだったけれど」
「あれだともうはく意味ないから」
 下着と同じデザインだからだ。二人にしてみるとそうとしか思えないのがブルマだ。
「それにやっぱり暑いわよね」
「重ね着だからね」
「あれは駄目。絶対に駄目よ」
 愛実は首を横に振った。
「問題外よ」
「本当に言うわね」
「まあね。とにかく見せるのは嫌だから」
 透けてもだ。愛実はこのことをとにかく心配していた。
「何があってもね」
「じゃあやっぱり白はね」
「止めた方がいいのね」
「白が好きでもね」
 例えそれでもだというのだ。
「やっぱりそれはね」
「そうなのね。それじゃあ」
 愛実は聖花の言葉に頷いた。そのうえで白いブラウスは夏の間は諦めることにした。そのうえでこんなことも言った。
「元々下着は明るい色が好きだし」
「白とかピンクよね」
 ここでもピンクだった。愛実はとにかくこの色が好きなのだ。
「あとライトブルーに黄色に」
「清潔感があっていいでしょ」
 この視点からもそうした明るい色の下着が好きなのだ。
「特に白ね」
「黒とか赤とか紫は?」
「あっ、ちょっとね」
 そうした色の下着には抵抗を見せる。
「あまりね」
「好きになれないのね」
「そうなのよね。どうしてもね」
 こう聖花に話す。
「それに黒だと絶対に透けるから」
「それはあるわね」
「聖花ちゃんも下着の色そんな感じじゃない」
 聖花にしても下着の色は明るい系だ。愛実はいつも一緒にいるのでそれでよく知っているのである。
「黒とか絶対に駄目でしょ」
「いやらしいでしょ、黒は」
 この理由で好きでないのだ。聖花にしても。
「もう刺激を見せるって感じで」
「よく大人の女の人が着けてるけれどね」
「高校生で黒も」
 それはどうかというのだ。
「やっぱりね」
「でしょ?私もとにかく派手な下着駄目だから」
「清楚系なのね」
「かといって可愛い系とかもね」
 逆にそちらもだというのだ。
「子供っていうか」
「だからなのね」
「うん、それでシンプルで清潔な感じなのがいいのよ」
 愛実は困った、そして水かしい感じの顔で聖花に話す。
「私的に
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ