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八条学園怪異譚
第十五話 足元にはその三
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遅いわよね」
「そうそう。時々にしても」
「聖花ちゃんはやっぱり辛いわよね」
 愛実は自分よりも親友の方がそうではないかと察してそのうえでこう言ったのである。その顔にも感情が出ている。
「パン屋さんだから」
「うん、それはね」
「朝大丈夫?ちゃんと起きられてる?」
 こう子供が一人暮らしか寮生活を送っている母親みたいなことを言う。
「その辺りは」
「うん、何とかね」
「起きられてる?」
「学校に潜り込む日はその前に寝てるから」 
 そうしているからだというのだ。
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