第十四話 茶道部の部室でその八
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しかも頑張り入道はここでさらに古い名前を出してきた。
「ではジェームス=ディーンの様な」
「理由なき反抗?」
「エデンの東とか?」
二人は今度は古典的名作映画の名前を出すことになった。
「確か二十五歳で自動車事故で死んだわよね」
「残念だけれど」
「そうじゃ。知らんか」
「知ってるけれど」
「それでも」
二人はここでも怪訝な顔になった。
「余計に古くなってるし」
「しかも美青年でしょ。、二人共」
聖花は核心に突っ込みを入れた。
「「フェニックスは二十七歳、ディーンは二十五歳で亡くなってるから
「あっ、そうよね」
愛実も聖花のその言葉でそのことに気付いた。
「確かにそうなるわね」
「でしょ?二十代だと青年じゃない」
「うん、確かに」
「例えじゃ」
ぬらりひょんはこう二人に述べた。
「二人の十代の頃を考えてみるのじゃよ」
「そういえばフェニックスって美少年で売り出したわ」
聖花がここでこのことを思い出した。
「確かね」
「えっ、そうだったの」
「私達は死んだ年齢から考えるけれどね」
過去の人間はその没年でどうしても考えられてしまう、生きていた頃の成長はあまり考えられないのだ。
「妖怪さん達の感覚だと」
「ちょっと違うのね」
「まあそうじゃな」
ぬらりひょんも応えて言う。
「わし等は彼等の子供の頃を覚えておるからのう」
「っていうかディーンって」
愛実が言う。
「確か十代の頃は銀幕に出ていなかったんじゃ」
「よく知っておるのう」
「二十五歳で。スターになってすぐに」
出ている映画も少ないのだ。
「交通事故で死んだから」
「十代の頃は映画に出ておらんかったというのじゃな」
「そうじゃなかったの?」
「ディーンについては想像じゃ」
ぬらりひょんはこう愛実に答えた。
「あの顔で十代を考えてみるのじゃ」
「そう言われてみると」
「考えてみたら」
愛実だけでなく聖花もぬらりひょんの話を聞いてこう答えた。
「あの顔で十代の頃って」
「相当なものよね」
「そういうことじゃ。君達もじゃな」
ぬらりひょんは二人の貌も見た、そしてこんなことを言った。
「二十代になるとかなりの美人になるのう」
「聖花ちゃんはそうだろうけれど」
愛実はぬらりひょんの話に困った、暗い顔になってそのうえで聖花の方に貌を向けてこんなことを言った。
「私なんて」
「えっ、愛実ちゃん人気あるのよ」
「嘘、私は全然」
「だって可愛いし髪の毛も奇麗で」
長く黒い髪は絹の様にさらさらとしていてしかも光沢すらある。
「胸だってあるから」
「胸?」
「そうよ、胸だってあるじゃない」
聖花はこう愛実に話していく。
「小柄だしね」
「小柄って」
「小さ
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