第19話 魔導師がやって来ました………(中編)
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も何か力があれば………」
思わず宝石を握りしめる真白。
「みんな………」
「りゅ、竜魂召喚、フリード!!」
キャロはフェンリルに戸惑いつつも咄嗟にフリードを出し、力を開放した。
フリードは大きくなり立派な竜に。その大きさはフェンリルにも負けていなかった。
「でかああ!!」
「まさに怪獣対戦………」
「キャロって凄いのね………」
バインドで縛られている3人は思わずそう呟くが驚いているのは3人だけじゃなかった。
(あんな竜をあのガキが!?この星は何なんだ!!管理外世界に何でこんなにレベルの高い魔導師がいる!?)
叫びたいのを必死に抑えながらそんなことを思う男。
「くっ、フェンリル!!」
『我に命令するな!!』
そう言うとフリードに向かって突進するフェンリル。
その勢いは大地を震えさせ、人をちっぽけに感じさせる。
「フリード!!」
「クウウウウ!!」
キャロに声を掛けられ、気合を入れるフリード。
その場で仁王立ちにし、フェンリルを真正面から受け止めた。
「うおっ!?」
ぶつかった瞬間衝撃は周辺に広がる。
まさに怪獣対戦。そんな非現実的な戦いが海鳴市の町中で行われていた。
『舐めるな!!』
力と力のぶつかり合いで均衡状態になっていた2匹だったが、フェンリルが体を震わせると、雪のような白い霧が発生する。
「!?」
フェンリルを抑えていたフリードの足が凍り始めた。
「フリード!!」
キャロの声に反応して距離を取ったフリードはその場から跳躍。
上空へと飛ぶ。
「ブラストフレア!!」
上空から炎を発射するフリードだが、フェンリルの巻き起こしている冷気に負けて攻撃は通らない。
『こんなものか白竜よ………』
少しがっかりした様に呟き、口に冷気を集中させる。
「フリード来るよ!!」
「クオッ!!」
キャロの声に反応したフリードがその場で身構える。
「!?キャロ駄目!!逃げて!!」
『我を舐めるな白竜!!喰らえ、アブソリュートブラスト!!』
ルーテシアが大声で指摘するが時すでに遅し。
フェンリルは口に溜めた冷気を上空にいたフリードに向けて発射した。
発射した冷気の塊は最初こそ小さかったが、空気中に充満している冷気を吸って大きくなっていき………
「!?」
フリードに直撃する時にはもはや逃げ切れないほど大きくなっていた。
「キュオオ!!」
それでもフリードは何とか体全体で受けるのは避け、直撃を右の翼だけに抑えた。
しかし………
「キュオ!?」
直撃した翼からどんどんフリードの体が凍っていく。
「フリード!!」
「ク、ク
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