第19話 魔導師がやって来ました………(中編)
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簡単にえぐられる。俺がこうやって鴉を大量に召喚出来るようにしたのは燃費がいい上に空を飛べない魔導師には結構有利になるからだ」
「う、うわああああ!!!」
嘴で腕の皮膚を噛み付かれ、そこから血が流れる。
目を直接狙ってくる鴉もおり、エリオは徐々に冷静さを失っていった。
「この、この!!!」
「くはは!!やっぱり恐怖には勝てないか。雷を使えよ、そうしればその鴉達は駆除出来るぜ」
「くるなあああああ!!!!」
自身の電気を放出し、エリオの群がっていた鴉を全て落とした。
「はぁ………はぁ………」
「辛そうだな。………さて次位で終わりかな」
そう言って再び鴉を召喚しようとした時だった。
「何だ!?」
羽を羽ばたかせた虫たちがジランドに向かって飛んできた。
「エリオ!!」
「ルー!?」
その虫、インゼクトを飛ばしたのはルーテシアだった。
もっと早く召喚するつもりだったが、時間がかかってしまい、やっと複数召喚出来たのだった。
肩で息をするエリオに近づいてそっと肩を貸した。
「大丈夫?」
「ルー………出てきちゃ駄目だ。あの人、強い………」
「うん、分かる。私も召喚師だもん………だからこそ2人でだよ」
「ルー………」
「違うぞ、2人だけじゃない」
そんな時、そこに新たな人影が。
「ほう、まさかこっちにわざわざやってくるとはな………俺が出した狼達はどうしたんだ?」
虫を鴉で駆除したジランドは現れたエローシュに余裕そうに質問した。
「俺のワンちゃんホイホイで身動き取れねえでいるよ」
「ワンちゃんホイホイ?………まあいい。ついでにお前らも全員相手してやるよ」
「なら容赦しない」
そんな淡々とした声が聞こえてきたかと思うと、いきなりクナイが飛んできた。
「なっ!?」
咄嗟に剣で一つは弾くが、もう一つのクナイは捌ききれず、そのクナイはジランドの左腕に巻き付いた。
「捕まえた………!!」
「夏穂!!」
「ええ!!」
エローシュの声と共に駆け出す夏穂。
動けないジランドの左腕を返し、手首と肘、肩を極めて倒した。
「くうっ!?何だ動けねえ………」
「合気道よ、魔法は使えないけどこうやって相手を締めて動けなく出来るのよ?」
「な、何でだ!?子供に締められて何で………!!」
「夏穂、暫くそうしててくれ。ルーちゃんかキャロちゃんは回復とかって出来るか?」
「私がちょっと出来るよ!!」
「そうか。………じゃあキャロちゃん、エリオの処置を頼む」
「うん!」
そう言うとキャロはゆっくりとエリオに近づいていく。
「ありがとう」
「うん………」
そう返事をしてキャロの処置を受けるエリオ。
「加奈お姉ちゃ
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