第19話 魔導師がやって来ました………(中編)
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「三文字な………」
ホッと一息吐いて突っ込むエローシュ君。
やはり心配だったようです。
『無事狼達を誘導して一ヶ所に固めて閉じ込めた。本当の凄い、ワンちゃんホイホイ………』
「これを試すために犠牲になった犬がいるんだろうな………」
エローシュ君はそう言って静かに黙祷しました。
何故か青く大きな犬が思い浮かびましたが何故でしょうか………?
「よし、俺達もあの男の所へ移動しよう」
「し、信也君、私達が行ったら邪魔にならない………?」
真白ちゃんが恐る恐る手を上げて言いました。
確かにあんな狼みたいな怪物を出す相手なんて普通なら恐いですよね?
「………まあその可能性もある。キャロちゃん、相手を捕縛出来る魔法とかってある?」
「うん、一応………だけどあんまり得意じゃないの。もっと練習してれば良かったんだけど………」
「まあ仕方がないわよね、こんな事態になるなんて普通ならありえないわよね………」
「そうなると夏穂に敵を抑えててもらうしか無いか………」
そんな提案をするエローシュ君。流石にそれは危険過ぎる………!!
「エロー………」
「キャロ、大丈夫よ。合気道はある意味最強の武術なんだから」
「夏穂ちゃん………」
それは魔導師には関係無い事なんだよ………?
「ぐうっ………!!」
「悪いな、ガキだと思って甘く見すぎてた。ここからは俺の戦いでやらせてもらう」
召喚陣から大量の鴉が現れて、それは全てエリオにへと向かっていく。
「はあああ!!」
槍を正面に構え、疾走する。
雷を帯びた槍が飛んでくる鴉達に突きと同時に雷を浴びせ、全ての鴉を撃ち落とした。
「はぁはぁ………」
「だが、いかんせん修行不足だな。これほどの能力があって、その年でこの実力とは恐れ入った。将来確実に指折りの魔導師になるだろう。だからこそ、俺達によっては脅威になる」
「あ、あなたは………」
「お前はここで確実に仕留めさせてもらう!!」
再び鴉を多数召喚するジランド。
(くそ………今の僕じゃこれ以上放出したら動けなくなっちゃう………もっと魔力を効率よく使えれば………)
自分の不甲斐なさに情けなく思うも、この不利な状況を打開する方法を探していた………
(召喚した鴉の多さに思わず雷撃を使ったけど、あの鴉は僕の力を使わせるのが目的。じゃなかったら何度も通用しない攻撃はしないはず………だとしたら!!)
そう思ったエリオは槍を構え、雷を抑える。
「ほう……気がついたなガキ。だが、ただの鴉を召喚したと思うか?」
「えっ!?」
槍で鴉達を叩き落としていたが、いかんせん数が多く、落としきれない。
「知ってるか?鳥の嘴は固く、人の皮膚なんて
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