暁 〜小説投稿サイト〜
有栖キャロの小学校物語
第19話 魔導師がやって来ました………(中編)
[3/10]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
う呟きながら佐助はクナイを構える。

「ウウウウ………ガウウウ!!!!」

リーダー各の声が響いた瞬間、四方に展開していた狼が一斉に襲いかかってくる。

「だけど大したこと無い」

そう言いながらクナイを電柱に向かって投げ、引っかけると、クナイに繋がれていたワイヤーを高速で巻き上げた。

今の佐助は両腕に腕輪をつけている。
その中にワイヤーが中にあり、メジャーのように伸ばしたり瞬時に仕舞うことが可能なのだ。

そしてその強度は強く、大の大人がぶら下がっていても切れることがない。

佐助はそれをクナイに巻き付け使用していた。

襲ってきた狼をワイヤーを使って飛ぶことにより狼達は互いにタックルぶつかりあう。

「こっちだ」

再び地面に下り、余裕そうにゆっくり歩く。

「ガウウウウウ!!!」

狼達は怒りに任せ、再び佐助へと向かった………






「おらっ!!」

降り下ろされたデバイスの剣をエリオはバックステップで避け、槍を回しながら腰に横薙ぎに叩き入れた。

「ぐうっ!?」

ジランドは思わず下を向きそうになるが、目線をエリオから離さず、エリオの追撃の突きを避けた。

「調子に乗るなぁ!!」

蹴りを腹に入れ、エリオの動きを鈍らせる。

「死ねぇ!!」

大きく降り下ろした斬撃はエリオを真っ二つにするはずだったが、エリオは何とか槍を構え受け止めた。

「うっ!?」

大人と子供。どうしても力の差や体の大きさで差が出来てしまう。
剣を受け止めたのはいいが、重い攻撃に思わず膝を着いてしまった。

「いいのか止まってて?」

エリオが動けないのを良いことに何度も何度も叩きつける。

(………大丈夫、攻撃は見える!)

そんな状態でもエリオは冷静だった。

(こんな攻撃レイ兄に比べれば全然遅いし、ゼストさんに比べれば全然軽い。落ち着け………実戦でもいつも通りやれば問題ない………)

攻撃を耐えながらも強張った自分の心を落ち着かせる。

「へん、そろそろ持たないだろ………?止めを指してやる!!」

先程よりも大きく振りかぶり、力一杯振り下ろそうとする。

(今!!)

そんな男の脇を稲妻が通りすぎたように黄色い閃光が通り過ぎた。

「なっ………」

腹部を抑えながら通り過ぎたエリオを見る。
ジランドの腹部を着ていたバリアジャケットごと斬り裂いていた。

「お前は一体………」
「僕はエリオ・モルディアル、魔導師見習いだ!!」

電気を帯びた体でエリオは力強く答えた。













『エローシュ』
「佐助か!上手くいったか!?」
『僕に不可能という二文字はない』

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ