第19話 魔導師がやって来ました………(中編)
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う呟きながら佐助はクナイを構える。
「ウウウウ………ガウウウ!!!!」
リーダー各の声が響いた瞬間、四方に展開していた狼が一斉に襲いかかってくる。
「だけど大したこと無い」
そう言いながらクナイを電柱に向かって投げ、引っかけると、クナイに繋がれていたワイヤーを高速で巻き上げた。
今の佐助は両腕に腕輪をつけている。
その中にワイヤーが中にあり、メジャーのように伸ばしたり瞬時に仕舞うことが可能なのだ。
そしてその強度は強く、大の大人がぶら下がっていても切れることがない。
佐助はそれをクナイに巻き付け使用していた。
襲ってきた狼をワイヤーを使って飛ぶことにより狼達は互いにタックルぶつかりあう。
「こっちだ」
再び地面に下り、余裕そうにゆっくり歩く。
「ガウウウウウ!!!」
狼達は怒りに任せ、再び佐助へと向かった………
「おらっ!!」
降り下ろされたデバイスの剣をエリオはバックステップで避け、槍を回しながら腰に横薙ぎに叩き入れた。
「ぐうっ!?」
ジランドは思わず下を向きそうになるが、目線をエリオから離さず、エリオの追撃の突きを避けた。
「調子に乗るなぁ!!」
蹴りを腹に入れ、エリオの動きを鈍らせる。
「死ねぇ!!」
大きく降り下ろした斬撃はエリオを真っ二つにするはずだったが、エリオは何とか槍を構え受け止めた。
「うっ!?」
大人と子供。どうしても力の差や体の大きさで差が出来てしまう。
剣を受け止めたのはいいが、重い攻撃に思わず膝を着いてしまった。
「いいのか止まってて?」
エリオが動けないのを良いことに何度も何度も叩きつける。
(………大丈夫、攻撃は見える!)
そんな状態でもエリオは冷静だった。
(こんな攻撃レイ兄に比べれば全然遅いし、ゼストさんに比べれば全然軽い。落ち着け………実戦でもいつも通りやれば問題ない………)
攻撃を耐えながらも強張った自分の心を落ち着かせる。
「へん、そろそろ持たないだろ………?止めを指してやる!!」
先程よりも大きく振りかぶり、力一杯振り下ろそうとする。
(今!!)
そんな男の脇を稲妻が通りすぎたように黄色い閃光が通り過ぎた。
「なっ………」
腹部を抑えながら通り過ぎたエリオを見る。
ジランドの腹部を着ていたバリアジャケットごと斬り裂いていた。
「お前は一体………」
「僕はエリオ・モルディアル、魔導師見習いだ!!」
電気を帯びた体でエリオは力強く答えた。
『エローシュ』
「佐助か!上手くいったか!?」
『僕に不可能という二文字はない』
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