番外編 覇王様と黄巾の乱
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んじゃないのかしら。
私が皇甫嵩を探してしばらくして、当の本人から声を掛けられた。
「曹猛徳、どうしたのだ。そんなに急いで」
「皇甫嵩、あなたのことを探していたの。あなた何かしたわね」
「流石、曹猛徳だな。黄巾賊に偽情報を流した」
皇甫嵩は私に感心したように軽く笑うと、城壁の外を囲む黄巾賊を見て言った。
「流した情報は2つ。捕虜になると鼻そぎの刑になると恐怖している。城内では城外の墓を荒らされるではないかと恐怖している」
彼女は周囲を気にしながら、私にだけ聞こえるような小さな声で言った。
「田単の故事ね・・・・・・」
「1週間後に黄巾賊を叩き潰す」
私の言葉に皇甫嵩は私を見て頷くと言った。
皇甫嵩は翌日、黄巾賊に見える場所を女子供や老人に守らせ、黄巾賊に降伏の使者を送った。
破才は主戦派を説得する期間として5日をくれたらしい。
官軍が降伏することを聞いた、城内の民は我先に黄巾賊に金品を差し出した。
これに、破才は私達の降伏を確信したようで、黄巾兵に警戒を解かせた。
それから3日後、黄巾賊の兵士達は私達が降伏するものと信じ込み校規がかなり緩んでいるようだった。
ついにこのときが来た。
当初より3日繰り上げになったが、皇甫嵩は手間取ることなく総攻撃の指示をだし、既に攻撃の準備は出来ている。
私は皇甫嵩の指示を受け、秋蘭に数百の兵士を預け、彼女に夜陰に紛れて黄巾賊の陣中に火を放たさせた。
半刻しない内に黄巾賊の陣から火の手が上がったのを確認した。
「兵士諸君! 城に篭るのもこれで終いだ! 憎っき逆賊共を皆殺しにしてしまえ!」
皇甫嵩は城門を開門し、全ての兵士に対し鼓舞した。
「オオオオオオオ――――――!」
兵士達は彼女の言葉に心を震わして雄叫びを上げると黄巾賊達を襲いかかった。
「曹猛徳、私達も兵士達に遅れはとっていられない。行くぞ!」
「言われなくても分かっているわ! 春蘭、先行して道を切り開きなさい!」
「華琳様、お任せください! この春蘭、華琳様の前に立ちふさがる者は誰であろうと切り捨ててみせます。お前達、私に続けぇ――――――!」
春蘭は意気揚々に大剣を振り上げると黄巾賊の群れに勇猛に突き進んだ。
「我が精兵達、春蘭に遅れを取るな!」
春蘭に遅れ、皇甫嵩と私は黄巾賊に斬り込んだ。
突然の敵襲に黄巾賊は動揺して、彼らは混乱していた。
兵士達は皇甫嵩の策によって黄巾賊への恐怖を植え付けれているので、死にものぐるいになって黄巾賊に襲いかかり、寝込みを襲われた彼らは成す術も無く斬り殺されていった。
私は人の恐怖心がここまで人を変えるのかと戦慄
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