番外編 桃色天然娘と黄巾の乱
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とないしどうしよう。正宗さん、冀州にまだいるのかな」
私はいじける北郷さんを無視して、空を見上げました。
「桃香様、その御仁誰なのことなのです。真名のようですが・・・・・・」
愛紗さんは私に声を掛けてきました。
「昔、盧植先生の所で勉強をしていた頃、一度、劉正礼さんに会ったことがあるの。そのときに真名を交換して貰ったの」
「え――――――! 桃香様、私はそんな話聞いていませんよ。お知り合いなら、どうして教えてくださらなかったんですか?」
愛紗ちゃんは私に詰め寄ってきた。
「だって、それを話したら、愛紗ちゃんはきっと正宗さんに紹介してくれって言うだろうと思って・・・・・・、そしたら私と一緒に来てくれなかったよね?」
私はバツが悪く俯きながら言った。
「・・・・・・そ、そんなことはありませんぞ・・・・・・」
愛紗ちゃんは口篭りながら言いました。
「やっぱり、正宗さんのところに行くんだ! 愛紗ちゃん、酷いよ!」
私は涙目になって愛紗ちゃんに猛烈に抗議した。
「あははは・・・・・・、それで他に劉正礼様の情報はないのか?」
愛紗ちゃんは私の抗議を軽く無視すると、兵隊さんに声を掛けた。
「劉正礼様は左将軍と冀州刺史を兼任しているらしくて、常山郡の高邑県にて政務を行っているらしいです」
「桃香様、ここは旧知の仲のよしみで劉正礼様を頼ってはどうです」
愛紗ちゃんは兵隊さんの言葉を聞くと、私の方を向いて言った。
でもな、私はあまり正宗さんと仲が言い訳じゃないし、正宗さんは白蓮ちゃんのことを気に入っていた気がするんだよね。
私と真名を交換したときも嫌々交換した感じがした。
私がお願いしたら、助けてくれるかな・・・・・・。
ここで悩んでいても始まらないよね!
「うん! 愛紗ちゃんの言う通りだね。正宗さんに力を貸してくださいってお願いするね」
私は気合いを入れて愛紗ちゃんに返事しました。
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