―精霊使いの決闘?―
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ローズの言葉に、俺にダイレクトアタックをしようとしていたデスガエルは攻撃を中断し、俺の言葉に、グラヴィティ・ウォリアーは呼応するかのように一声いなないた。
「変に思わなかったか? なぜ俺が、ニトロ・ウォリアーではなく攻撃力の低いグラヴィティ・ウォリアーを蘇生したか! グラヴィティ・ウォリアーの効果発動! 相手のバトルフェイズ時に相手フィールドの守備表示モンスターを攻撃表示にし、強制的にバトルする! デュエル・ジー・フィールド!」
「えぇ!?」
グラヴィティ・ウォリアーが自身の身体を中心に引力を発生させ、ローズのフィールドに守備表示でいた《黄泉ガエル》を攻撃表示にさせてグラヴィティ・ウォリアーの下へと引き寄せた。
相手のバトルフェイズ時に守備表示モンスター限定という、微妙に使いづらい効果を持っているが、このような奇襲であるならば――これ以上に有効な効果はない!
「グランド・クロス!」
「きゃああああっ!」
ローズLP400→0
ただでさえステータスが低いモンスター群である《ガエル》の中でも、その優秀な蘇生効果と引き換えにしたようなステータスの黄泉ガエルでは、グラヴィティ・ウォリアーの一撃を耐えきれる筈がなく……グラヴィティ・ウォリアーの強靭な鉄の爪をもって、ローズとのデュエルは終了した。
「楽しいデュエルだったぜ、プリンセス・ローズ」
デュエルの決着の余波で少し倒れてしまったローズに手を貸してやると、意外にもローズは迷いなく俺の手を借りて立ち上がった。
「負けたわ……まだ王子様たちと心を通わせきれていないのかしら」
そう言いながら自身のデッキを見るローズは、デュエル中となんら変わるところはなく、銀のように発狂してしまうと思っていた俺は、肩すかしを喰らってしまった。
そしてその背後に、一瞬だけうっすらと王子様の格好をしたデスガエルの精霊が一瞬現れたのだが、すぐ見えなくなってしまった……まだ、精霊としての力が足りていないのだろうか。
……しかしローズには悪いが、『私を守るイケメンの王子様』には程遠い外見をしていたな。
「ガッチャ! 楽しいデュエルだったぜ遊矢!」
スタジアムの外、相変わらず二人の弟分を後ろに従えながら、元気に十代が決め台詞を言ってくる。
「そいつはどうも。後はお前の出番だ」
俺がデュエルに出たのは、あくまで光の結社側の要求による十代の代理にすぎない。
自分の出番が終わったのだから、十代と入れ替わるようにデュエルフィールドを出て行った。
そして、今まで行われていたデュエルフィールドの中心部で十代が、マイクによって自分がローズデュエル出来なかったことを若干愚痴をこぼした後、高らかに修学旅行先を告げた。
『俺たちの修学旅
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