第60話 =乱戦の乱入者=
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ローラをオブジェクト化させてボタンを押し加速させる。人間やれば出来るのかな、コントローラの操縦はすでに慣れていた。
「あれ、キリトは?」
下からピクシーと緑の翅の少女が飛んできて一緒にスプリガンの少年を探すがいない。ぐるりと1回その場で回転すると上や下
それに左右にもぐにゃぐにゃと飛びまわっているキリトが。
「わあぁぁぁぁぁ…!!止めてくれぇぇぇえぇぇ!!!」
あまりに情けない声なのでプッと俺たち3人から息が吹き出した。
「あははははは!」
「ご、ごめんなさいパパ、わらっちゃいますー!」
「やっべぇ腹痛てぇ…はははは!」
などと大爆笑しているとその変な飛び方をしてきたキリトがこちらに来て俺共々墜落させられたが…。
――――――
「…なんでコントローラでついてこれるの?」
「知らないよ」
あれからしばらくして随意飛行をものにしたキリトに対し、俺はかすかに翅が震えるのみで飛ぶ気配が無かったため諦めてスイルベーンに向かっているところだ。随意の方が戦闘時は楽だからいいけれどコントローラにもいいところはある…多分。
「もっとスピード出していいぜ」
「ほほう……でもリクヤ君は?」
「コントローラに限界は無い!」
ということでリーファが一気に加速して豆粒みたいになっていった。それをキリトも追いかけるように一気に加速させる。俺は
コントローラのボタンを親指がこれでもか、ってほどに埋まるくらい押す。どうやらボタンの底が無いらしく押せば押すほど加速するらしい。あとは恐怖心を無くすことが加速のコツとリーファが言っていたので減速する理由は今の俺にはない。
しばらくリーファの最高速度で飛んでいるとユイが耐えられなくなりそのままキリトの胸ポケットへスポンと飛び込んだ。それに対し俺たちは顔を見合わせて笑う。
「……あれじゃないか?」
「うん。真中の塔の根元に着地するわよ!……って」
俺が色とりどりの光を放っている塔を指したのに頷いたリーファは何かに気がついたようにその笑顔を固まらせた。
「……君たち…ランディングの仕方って解る?…ってリクヤ君!?」
リーファが驚いた理由は恐らく真後ろに俺がいなかったからだろう。目の前にでかい塔が近づけば誰だって減速しようとは思うよ…。それにコントローラは指を離すだけで着地が可能だし。
「じゃあ、先にー!」
キリトがロケットのように塔に突っ込んでいくさまを見ながらそういい、コントローラから手を離し着地に備える。
「…っ!」
ここで、もしかしたらということを思いついた俺は先ほど失敗した随意飛行のための仮想の骨と筋肉を動かすイメージを働かせる。すると先ほどのようにかすかだが翅が震えて少しだけふん
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