第三十五話 死闘
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ルで光の剣を叩き斬り、コカビエルの体に一閃を叩き込もうとしたが鋼鉄の羽がそれを許さない。
「くっ・・・(長期戦になれば魔力切れを起こしてこっちが不利になる・・・一発で決めるしかない!!)」
闇慈は『真紅の魔眼』でそれを見切り、距離を取った。しかしコカビエルはそれをチャンスにさっきの剣とは比べ物にならないほどの巨大な光の剣を作り出した。
「消し飛ぶが良い!!」
(あれは流石に不味い!!)
コカビエルは叫びながら闇慈に向かって振り下ろした。闇慈は咄嗟に『憑依・死神』を発動させ、最大限に魔力をデスサイズ・ヘルに注ぎ込み光の剣とぶつけた。そしてデスサイズ・ヘルは剣を切り裂き、霧散させた。そしてそのままコカビエルと鍔迫り合いの状態になった。
「中々やる!!そこにいる出来損ない達よりは出来るようだな」
コカビエルの人を苛む言葉に闇慈は堪忍袋の尾が切れたのか怒声を張り上げた。
「いい加減にしろ!!貴様はそうやって、全ての他人を見下すのか!!」
「強者が弱者を見下して何が悪い?それが冥界の摂理だ!!そして絶対な力を持つ者が指導者に相応しい!!俺にはその資格があるんだよ!!」
「貴様が作ろうとしている世界は永遠に続く『絶望』と『混沌』に満ち溢れた世界だ!!歪んだ力で人々を支配し、作り上げた世界に一体何の価値がある!?寝言を言うなーーー!!!」
闇慈はそう叫ぶとコカビエルに魔力を込めた蹴りを横腹に叩き込み、弾き飛ばした。コカビエルは体勢を立て直し、翼を羽ばたかせたが顔は歪んでいた。恐らくさっきの蹴りが効いているのだろう。
「くっ・・・ならお前はそれ程の力を有しておきながら何故戦う!?」
「俺には守るべきもの守り、そして一方的な力で押さえつけられている者を救うために・・・俺は戦う」
闇慈の戦う理由を聞いたコカビエルは大声で笑いを飛ばした。
「フフフッ・・・ハーハハハハッ!!弱い者を守ってヒーロー気取りのつもりか!?この・・・偽善者が!!」
「偽善者で悪いか!!?貴様のような『命』と『心』を弄ぶような奴になるより遥かにマシだ!!」
コカビエルは光の剣を再び持ち闇慈に斬りかかった。今回はかなりのスピードがある。恐らく魔力で高めているのだろう。しかしこれが仇となった。闇慈はその斬撃を鎌で受けずに体を滑らせるようにかわし、コカビエルの背後を取った。そして勢いを付け過ぎたせいで一瞬の行動が限られてしまい、隙が出来た。この隙を闇慈は見逃さなかった。
「これ以上やると言うのなら俺が貴様に・・・『死』を見せてやる!!」
闇慈はそのままデスサイズ・ヘルでコカビエルの片翼を切り落とした。
「ぐわあああ!!!俺は、俺は、最強の堕天・・・」
「まだ分からないのかーーー!!!」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ