第三十三話 番犬
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倒した力を持っていたとしても、コカビエルの力はライザーより遥かに上回ります」
「それだけ聞ければ十分です。では行ってきます」
「黒神。兵藤を頼むな?」
「イッセーの親友の頼みを僕が断れるわけがないよ・・・匙」
闇慈は匙に答えるとゆっくり学園内に入っていった。そして入り口は再び閉ざされてしまった。
(さて・・・まずはイッセー達と合流した方が良いな。何処に・・・)
きゃあああ!!!
「っ!?」
闇慈が考え事をしているとアーシアの声らしきものが聞えてきた。
(今の声はアーシア!?嫌な予感がする・・・行ってみよう。バランス・ブレイカー発動!!)
闇慈は禁手を発動させ、声の方に向かって翼を羽ばたかせた。そして次に空から見たものは祐斗を除いたオカルト研究部の部員達と二匹の体長8〜10mはある三首の巨大な黒い犬・・・
(あれはまさか・・・『冥界の番犬・ケルベロス』!?どうしてこんな所に!?)
(恐らく堕天使の仕業だろう。古の大戦から生きているのなら番犬くらい持ち合わせているだろう)
デスが闇慈の疑問に答えていると一頭のケルベロスがアーシアと小猫を丸呑みにせんと中央の頭が大きな口を開け、迫った。
「アーシア!!小猫ちゃん!!」
一誠の叫びが木霊した。イッセーは助けに行きたいがもう一頭から道を阻まれていた。
それを見た闇慈は、満月と月光を背後に禁手を解除し翼を大きく広げ、落下する勢いを乗せ、魔力を篭めたデスサイズ・ヘルで噛み付こうとした中央の頭を切り落とした。そして切り落とされた大きな首は霧散してしまった。
グアアアアア!!!
ケルベロスは苦痛の痛みに悲鳴を上げた。中央の首からは黒い血がボタボタと流れていた。
「アンジさん!?」
「・・・闇慈先輩!?」
「ゴメン。助けにくるのが遅れた。さてと・・・」
闇慈は二人との話を一旦遮ると痛みにのた打ち回っているケルベロスと再び向き合った。
「二人を食べようとしたその罪を償って貰うぞ?ケルベロス!!これは俺のオリジナル!![闇の十字架]『ダークネス・クロス』!!」
魔力を再びデスサイズ・ヘルに溜めるとそれを素早く『十文字』に振った。そして黒い『十文字』の斬撃がケルベロスの体に突き刺さるとそのまま体を貫通し、体は切り崩されてしまった。挙句の果てにはその体は霧散してしまった。
これはデスから教わった『飛翔刃』の応用だ。この技は魔力をいつもより多く溜め込み、素早く振るため威力も貫通力も大幅に上がる。
「す、すごいです」
「・・・闇慈先輩。やっぱり規格外です」
アーシアと小猫も驚きの表情を表していた。しかし安心してはいられなかった。ケルベロスはもう一頭いるのだから・・・もう一頭のケルベロ
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