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SAO:アインクラッド〜神話の勇者と獣の王者〜
荒れ狂う狼(後編)
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「それだけじゃ、終わらない」

 今まで後衛に出ていたコハクが、いつの間にか前衛に出ていた。槍・・・《妖魔槍》専用装備、《魔槍オクタスン》がひときわまばゆい紫の光を宿す。あれは、《妖魔槍》専用最上位スキル・・・

「・・・《ネメシス・フラワー》!!!」

 紫の軌跡を描き、オクタスンが7連撃を放つ。だが、この技はまだここから・・・。

「イッ・・・アアアアアアアアアアアアッ!!!」

 裂ぱくの気合いと共に、全14という、怒涛の連撃がさらに叩き込まれる。そこに、さらに七連撃。
 
「オオオオ!!!」

 計28連撃の槍術を食らったアマテラスのHPがついに残り一本になる。

 四つ首はなおもうめき、叫び続けている。

「どうだ・・・!!」
「まだだ。気をつけろ」

 ゲイザーの緊張した声が届く。

「ここからが・・・」
「な、なに・・・あれ・・・」

 コハクが、絞ったような声を出す。

 そちらを見ると、アマテラスが、ついに最後の変身をしようとしていた。

 だが・・・それは、今までのものと比べると異質だった。
 
 突然アマテラスが金色に輝き始め、その背中に亀裂が走る。

 そして・・・。

「!!!」
「!?」
「・・・来たか」

 白銀の鱗をきらめかせ、黄金の角を持つ竜が、姿を現した。(ドラゴン)ではない。東洋の竜に近いフォルムのそれの横に、新たに、もう一本のHPゲージが伸び、名前が表示された。

               <ザ・アマノイカズチ>

「コオオオオオオオオオオオオオ!!!」

 神罰の雷の名を関する竜は、雄々しく、高々と、吠えた。
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