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FAIRYTAIL-ダークブリングの力を操りし者-
第十五話 流れゆく年とSS級クエスト
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がない敵と戦うからこそゾクゾクするというのに。ただ最近は俺の知らない敵が少ないので少し退屈だ。
それでも久しぶりの強者相手にその場所までの道中ですら高揚しているのが自分でも分かる。長期間のクエストの場合、そのほとんどの時間を移動に費やすことになる。もちろんモンスターによっては幾日も分けて徐々に体力を減らしていき討伐するため時間が掛かるということもある。俺は基本敵とは相対した時に仕留めるようにしているので移動時間の方が長くなる。
様々なクエストを経験していると各地方に出向くため最上級の瞬間移動DBで近くまで行くことも可能だが、DBPの消費を避けるため移動は徒歩か馬車頼みだ。その魔物が住み着いているであろう場所の近くの滅びた街まで送ってもらった。
危険なので帰りは自分でということになっている。この辺からしてみても評議院のケチさ加減が窺い知れる。馬車の警護ぐらいつけろよ。帰りがめんどくさい。そのため食料などの荷物がかさばるのだが、その点については最近使えるようになったDBでコンパクトに持ち運びできるようにしている。
特殊DB【魔石精製の
儀
(
エンクレイム
)
】というDBがある。これはあらゆるモノを十円玉程度の小さな黒石つまりDBに変えてしまう効果がある。変えるというよりもDBの中に閉じ込めると言った方がいいかもしれない。原作レイヴではエンクレイムは二通りあり、DBの中に閉じ込めるものとDBを製造するという効果がある。残念ながら俺ではDBの製造はできないようだ。
馬車から降り周りを見渡すと民家の原型がほとんどなくなっている街の廃墟が寂しそうに存在していた。前世の頃は廃墟の画像を見るのが好きだったのだが、この世界に来てからはあまり好きではない。この瓦礫になっている一つ一つの民家に住んでいた人達の想いを想像すると少しいたたまれなくなる。……所詮は他人事だと思いこの気持ちを押し込める。見境無く他人の心情に同情することは危険だ。守るものはギルドメンバーだけでいい。ただ、俺をこんな心情にさせた奴はぶっ殺す。そんな自分も騙せぬ言い訳をして俺は更に先に進む。
乾ききった荒野の大地を歩んでいると突然地響きが聞えてくる。すぐに透視のDBドーブレビスタを発動させたと同時に俺の真下の地面が盛り上がる。目視する前に条件反射でその場を飛び去ると轟音と共にそいつが現れた。
三メートル以上はある狼のような姿をしており全身を紫色の鱗で覆われている。尻尾が八本あるのが特徴的で、その尻尾までも鱗で覆われている。蠍と狼を融合させたような魔物。俺自身今まで様々な魔物と相対してきたがこんな奴は初めて見た。亜種と呼ばれるモノではなく、新種なのかもしれない。
俺はいつものようにデカログスを取り出し構える。一見しただけで分かる極上の強者。
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