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FAIRYTAIL-ダークブリングの力を操りし者-
第十四話 食事会という名の交流会にて
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察知しその男がこちらに振り向く。俺は食事を一端止めて、グラス片手に岩鉄のジュラがいるテーブルへと歩いていく。ジュラは俺に対して多少の警戒心を見せつつ俺が何者か分かったのかすぐに友好的な笑みを浮かべた……自分で言うのも難だがもう少し警戒した方がいいぞ。
「初めまして、ジュラ・ネェキスと申す。お主はルシア殿……でよろしいか?」
「よく分かったな。ルシア・レアグローブだ。よろしく」
「うむ、ルシア殿は有名だからな。全身黒ずくめに鋭い眼光、そして金髪とくればすぐに分かる」
「あの岩鉄のジュラに知ってもらえているとは俺も有名になったもんだ」
「私からして見れば、あの金髪の悪魔に知ってもらえていたことの方が驚きだ」
どうやらお互い様のようだ。差し出された手を握り返し友好の握手を交わす。なるほど、誠実で実力もある。あの蒼髪三下野郎よりよっぽど聖十魔道士に相応しい人物のようだ。だからこそ手合わせ願いたいが、まぁ無理だろうな。いずれ戦う機会が来ることを祈るしかないだろう。
それから他愛無い会話をジュラと交わしていると突然エルザがこちらに走りより俺の背中に隠れた。いきなりのことに少し驚いたが振り返りエルザの顔を覗くと苦虫を噛み潰したような何とも言えない顔をしていた。……珍しいな、こんな顔をしているエルザは。ジュラも目を丸くしどうしたんだとばかりにこちらを見ている。俺も気になったのでエルザに話を聞こうとしたとき、その原因が現れた。
「メェーン! 恥ずかしがらずに出ておいで、僕のマイハニー!」
その場に鳴り響くは甘い声。辺りにはその声の主が付けているであろう香水の香りが漂い、革靴独特の床を歩く時の音がコツコツと聴こえる。エルザからその声の主に視線を変えたとき俺は全身に電気が走った。ラクサスの電撃にも勝るとも劣らないと言っても過言ではないだろう。そう、あまりに合っていないのだ。声と香りから予想される顔と目の前に佇んでいる男の顔が。というより俺が会場に入り一番最初にキャラが濃いと思った男の一人だった。
「あなたの為の一夜でぇす。隠れてないで出ておいでハニー」
「……エルザ、人の趣味にどうこう言うつもりは無いが、うんその何だ、意外な男の趣味しているんだな」
「ち、ちち違うぞ! ルシア誤解しないでくれ!」
俺の背に着いているマントを涙目になりながら引き千切れそうなほどの力で引っ張るエルザも珍しい。……一応丈夫に作られているが破らないでくれよ?まぁからかうのもこの辺にしておこう。あまり度が過ぎるとエルザが鬼のようにキレるからな。その時の状態を『鬼のエルザ』と呼んでいる。……最近ギルド内でも浸透してきた二つ名だ。
「もっと、もっと私にあなたの香りを!」
「私に近寄るなぁぁー!
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