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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第3話 親子のカタチ
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「さらに、先程の推論を誰かに話せばどうなるか?」
「……異端 か」
父上が重々しく呟きます。この時母上の呟きは、聞こえなくなっていました。
「感情的になってペドロを襲撃すれば、こちらが犯罪者ですね」
「くそっ……!! 我が子の敵も取れんとは何たる屈辱」
父上は本当に悔しそうです。
ここで母上が、突然立ち上がりました。顔は笑顔です。ですが威圧感は、明らかに上がっていました。これが伝説の、コ・ロ・ス笑みか? 流石に不味いと思ったのか、父上が母上を気絶させました。
杖を取り上げ、手を背中で縛りつけベットに転がします。ついでに、足も縛りました。
「父上もやる時はやりますね」
「これ位できなければ、シルフィアとは付き合えんよ」
父上が遠い目をします。
(父上が普段鈍いのは、母上の性格が激しいからなのでは?)
一瞬だけ頭に浮かんだ感情を、直ぐに追い払います。
「シルフィアが目を覚ましたら、どうやって落ち着かせよう?」
私には無理です。父上。助けを求めるように、こちらを見ないでください。
「あの……、がんばってください」
そう言って、私は寝室から逃げ出しました。なぜか、父上は追いかけて来ませんでした。
(あっ……。父上に今後の危険について、話すのを忘れていました。まあ、後でも良いでしょう)
そんな事を考えていると、突然身体が浮かび上がります。
原因はミーアに拘束された事でした。
「また脱走して。駄目ですよ」
……脱走じゃありません。安全な所に退避しているだけです。
そんな抗議をする訳にも行かず、結局私は寝室に連れ戻されました。扉を開くと同時に、父上の悲鳴が聞こえました。
ミーアは、二人の状態(手足を縛られている母上と、母上に噛みつき攻撃くらう父上)を確認すると、速攻で私を引き渡し逃げて行きました。
(……おぼえてろ)
この戦いは、母上が力尽きるまで続きました。
この後、縛られたままの母上を、父上と二人がかりで理詰めにして説得しました。
「この件は、必ず黒幕がいます。末端だけで、黒幕は見逃しても良いのですか?」
特に、この言葉が効いたようです。
そして、母上は何時暴走するか分からないので、父上が説得して軍を引退させました。敵を打つ時に復帰するのが条件でした。
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