ゴルゴンの終焉
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とした人間たちへの罠になって、
「・・・・・?イヤな匂いね・・・・・・・・メドゥーサ、そこにいるの?」
彼等を、石にせず。
その死体を、その死体を、その死体を―――――――――――――――
「メドゥーサ?貴女、そこで、何をしているの・・・・・?」
うずくまって、●●を啜っていた体が、ビクリと震えた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・思い、思い出したくもない。
あの時。
いつだって楽しそうだった姉の目は、自分への恐怖で真っ白で――――――――――――――
『は-----------、ぁ---------、あ---------------!』
歓喜びながら短剣をふるう。哄笑りながら蹂躙していく。
足は止まらず、呼吸は止まらず、全力でエモノを追いかける。
『は----------、はは---------------、ははは----------!』
一人潰す度にクラクラする。
おぞましくてクラクラする。
おもしろくてクラクラする。
没頭はじき熱狂に加速し、気がつけば、ひたすらに人間共を殺していた。
モノゴトを考えるのがイヤだから、ただ自然に、動物的に行える、この狩りが楽しくて仕方がない。
殺戮は続く。生きた人間はいない。徘徊するのは彼女だけ。
そして、彼女は壊れていた。
殺せば殺した分だけ、体の重みが増していた。潰せば潰した分だけ、自分を忘れていった。
つまり、彼女は壊れていた。
『――――、――――、――――――――――――?』
ふと、視線を下げると。自分の体は、怪物へと変わりつつあった。
『―――――――――』
悲鳴はあげなかった。ぐつぐつに沸騰した頭が、ありえないスピードで凍結していく。
ああ、やっぱりこうなった―――――――――
嘆く暇も嗤う暇もない。
『は――――――はぁ、は―――――』
乱れた呼吸で、血まみれの手を見る。真っ赤で真っ黒。
彼女だった頃の面影をかろうじて残す爪も、太い触手へと変わってゆく。
『は・・・・・・・・・は、ぁ・・・・・』
呼吸するのも苦しい。体の変貌が止まらない。きっと、死んでも止まらない。
彼女だったモノは、彼女が息を止めた後、原型もとどめないほどの反英雄に生まれ変わって消滅するのだ。
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なに、を』
呟く。まだ人のコトバが発音できたのが、未練のようで苛立たしい。
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わかりきった、コトを』
ぼんや
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