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リリカルってなんですか?
空白期(無印〜A's)
第二十六話 結
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こかに部隊が陽動で突入すれば、一瞬とはいえ、僕たちから注意はそれる。その時間を使えということなのだろう。僕は、その好意に甘えることにして、クロノさんが出すタイミングを待った。

 なのはちゃんと行動を相談している間に、その時は、案外早くやってきた。

『準備はいいかい? 今から五秒後に作戦を開始するよ。5、4、3、2、1』

 クロノさんのカウントダウンが終わった直後、耳を劈くような爆発音が鳴り響き、ショッピングモール全体が大きく揺れる。さすがに、この現象を無視するわけにはいかなかったのか、テロリストたちも慌てた様子で、無線を使って状況を把握しようとしていた。人質になっている人たちも悲鳴を上げたり、突然のことに怯えていたりしていた。僕たちはその騒ぎにまぎれるようにして行動を開始する。

「「チェーンバインドっ!!」」

 僕となのはちゃんの声が重なる。僕が発動したチェーンバインドは2本に対して、なのはちゃんは1本。それぞれ、テロリスト達を拘束するように動く。特に両腕がこちらに向かないように注意する。魔法を使えても拳銃で撃たれれば、一緒だからだ。魔力が弱い僕のほうが、チェーンバインドの本数が多いのは、なのはちゃんよりもデバイスなしの状態で魔法を展開することに慣れているからだ。それになのはちゃんには、僕ではできないことやってもらう必要がある。

 おそらく、彼らは作戦を知っていたのだろう。しかし、それでも魔法を使っている僕に対して驚愕の様子を隠す事ができず、なっ! と驚きの声を上げていた。その時間すら間抜けだ。驚いている間にも僕たちは行動を開始する。

 なのはちゃんのアクセルシュータでプラスチックのバンドを引きちぎった僕は、身体強化の魔法を使った状態で、真正面のテロリストに向かって走る。僕の魔力光である白いチェーンバインドに拘束されたテロリストに勢いをつけた蹴りをお見舞いすることは容易だった。

 身体強化の魔法をかけた僕の蹴りは、子どもの身体といえども成人男性並の威力がある。手加減なしで蹴ったのだ。彼の体が文字通り飛ぶのも仕方ない話だ。僕は、それを見届けた後、踵を返して、人質の人たちが固まっている場所へと駆け出した。

「スフィアプロテクション」

 僕は、この魔法の初心者講習で新しく覚えた魔法を展開する。対象者全体を囲う防御魔法だ。この場合の対象は、人質の人たちだ。一箇所に集められていた事が幸いした。これでばらばらだったら、全体を守る事ができなかっただろう。

 この場合、僕が恐れていることは、テロリストたちが魔導師であることだ。銃を持っていることは魔法を使えないことと等価ではない。もしかしたら、本当は魔法が使えて、AMFの関係で銃を持っているかもしれないのだから。もしも、魔法が使えるとすると、僕たちのチェーンバ
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