空白期(無印〜A's)
第二十六話 起
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い旅路だった。
「さあ、全員揃ったわね」
入国審査のようなものが全員終わったのだろうか、僕が一番最初だったから気がつけば全員が終わっていたようだ。一番最後にリンディさんと恭也さんが一緒にビルから出てきていた。
旅行に行くときの着替え等々しかもって来ていないから問題はないだろうと思っていたのだが、恭也さんが税関のようなところで、小太刀が検査に引っかかったようだ。しかし、それ以外は大した問題もなく、無事に到着だ。ちなみに、恭也さんの小太刀はリンディさんとクロノさんの権限で没収されずに済んだらしい。その代わり、テープのようなもので封印されていたが。
ミッドチルダに到着した僕たちは、まずは、二週間泊まることになる部屋へと移動することになった。僕やなのはちゃん、アリシアちゃんは、ボストンバックのようなもので、母さんや恭也さんは、キャスターバッグを転がしており、どこかに観光に行くにしてもまずは、荷物をどうにかしなければ、という話になったのだ。
リンディさんとクロノさんの案内で、タクシーのような車に乗り込み、転移されてきたビルから三十分程度、走らせた後だろうか。僕たちを乗せた車は、大きなマンションのような建物の前で止まった。周りよりも一回り大きく、高級マンションであろうことは、容易に想像できた。
「こっちですよ」
そのマンションの中に何の気概もなく入っていくリンディさんとクロノさん。しかし、心は小市民である僕や母さんは、本当にこんなところに入っていいのだろうか? とビクビクしながらマンションのセキュリティのかかった自動ドアをくぐる。それに比べて、恭也さんやなのはちゃんは、堂々とした立ち振る舞いだ。そして、アリシアちゃんやアルフさんは、おそらく、何も分かっていないのだろう。陽気に僕たちの後を着いてきていた。
そのままリンディさんとクロノさんに誘導されるように連れて来られたのは、おそらく最上階に近い階の一室だ。その部屋に繋がるドアの前に立つと懐からカードを取り出し、スリットの部分にカードを通すとガチャっという音と共にドアが開く。
「さあ、どうぞ」
そういって、中へと案内させられる。
「うわぁ……」
おそらく、僕とアリシアちゃん、アルフさんの声が重なった。マンションに怖気づくこともなかった恭也さんも、これは、と零していた。それほどに、玄関から入ってすぐにあるリビングからみえる風景は、絶景だった。高い場所ということもあるのだろう。ミットチルダという場所が見渡せた。少し遠くには、海さえも見る事ができる。
もっと近くで見ようと、アリシアちゃんは、窓に近づき、そんな楽しそうなアリシアちゃんを満足そうに微笑みながらアルフさんも後を追っていた。僕は、どうしようかと思ったが、特に近づいて見ることも
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