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リリカルってなんですか?
空白期(無印〜A's)
第二十六話 起
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だけだ。僕はあくまで『男女が一緒に入る事が恥ずかしい』のであって、女の子の裸を見て困るからではない。よって、覚悟を決めて入ってしまえば、後は問題ないのだ。

 お風呂に入った僕たちは、明日からの準備をする。僕となのはちゃんは、魔法の講座を受けに行くのだが、アリシアちゃんは病院で検査を受けるようだ。僕となのはちゃんはクロノさんと恭也さんが、アリシアちゃんは、リンディさんと母さんとアルフさんがそれぞれ引率となる。

 明日の準備が終わる頃には、恭也さんも鍛錬から帰ってきており、お風呂に入り、寝る準備が出来ていた。後は寝るだけとなれば、子どもの体力ではほぼ限界だ。現にアリシアちゃんもなのはちゃんも欠伸をかみ殺している。かく言う僕も眠い。子どもの身体は、体力の許容量が少なすぎると感じる。

 眠いのを我慢してもいいことはない。よって、寝ることになった。僕とアリシアちゃんはおんなじ部屋で、なのはちゃんは恭也さんと隣の部屋だ。欠伸をかみ殺して、お互い部屋の前で別れる前になり、おやすみと挨拶しようと思ったとき、不意になのはちゃんの表情が目に入った。

 何か言いたいことを溜め込んだような表情だ。言おうか、言うまいか悩んでいるといっても言い。しかし、このままでは、おやすみと言って別れるだけだろう。さて、何を言いたいのか、と少し考えてみると、先ほどの言動とあわせれば簡単に分かった。

 あのアースラでの約束の一部だ。おそらく、このときの僕は、襲ってくる眠気と戦っていたこともあって、少しだけ呆けていたのだろう。でなければ、素面でこんなことを口に出せないからだ。

「なのはちゃん、一緒に寝る?」

 僕の一言にビクンっ! と肩を震わせて、目を一杯に開いてなのはちゃんは、驚いたような表情をしていた。おそらく、考えていたことを当てられて驚いているのだろう。僕は、そんな彼女に苦笑しながら、続ける。

「ベットも大きいし、僕たち三人ぐらいなら入ると思うよ」

 このときの僕の思考回路は、たぶん、アースラでの約束が思い出され、お風呂に入るという約束も守ったのだから、と考えたのだからだと思う。

「本当に、いいの?」

「うん、いいよ」

 気がつけば、僕はなのはちゃんが恐る恐るという感じで確認してくる態度に対して、逡巡もなく回答していた。僕が快諾した瞬間、彼女の表情は喜色満面になり、快諾した僕としても嬉しい気分になっていた。もっとも、次の日の朝、後悔することになろうとはこのとき、夢にも思っていなかっただろうが。

 そんなことは、このときの僕は露知らず、恭也さんの了解も得た僕らは、用意されていたベットになのはちゃん、僕、アリシアちゃんの順番でベットに入り、おやすみ、という挨拶と共に瞬時に夢の世界へと誘われるのだった。






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